ゲオ、グループ店舗やSmart Code加盟店で利用できる「ゲオペイ」の狙いとは?

2020年6月19日8:00

ゲオホールディングスグループのゲオペイメントサービスは、大日本印刷(DNP)、ジェーシービー(JCB)と連携し、バーチャルプリペイド「ゲオペイ(仮称)」を2020年秋以降に発行する予定だ。「ゲオペイ(仮称)」は、DNPの「DNPキャッシュレス決済プラットフォーム」と、JCBのQR・バーコード決済スキーム「Smart Code」を採用する。ゲオ店舗に加え、全国のSmart Code加盟店の店頭でQRコード決済ができ、かつWebやJCB加盟店で利用できる国内初のサービスとなる。

ルエカは約100万枚の発行実績
ゲオペイはゲオグループ経済圏のハブ的決済機能に

ゲオペイメントサービスのロゴ

――現状のゲオ様におけるキャッシュレス決済の状況からお聞かせください。
ゲオペイメントサービス(以下ゲオ):クレジットカード、プリペイド、電子マネーといった多くのキャッシュレス商品が利用でき、利用比率も国内一般比率並みで推移しています。

――ゲオ様において、ゲオペイメントサービスの位置づけについてはいかがでしょうか?
ゲオ:今後ゲオの会員基盤に対して、金融サービスや決済サービスを提供していく戦略を担う企業です。

――ゲオ様ではゲオグループの店舗やWebサービスで利用可能なオリジナルプリペイドカード「Lueca(ルエカ)」を展開されていますが、発行実績をお聞かせください。
ゲオ:正確な数値は非公表としていますが100万枚近くの発行実績となります。

――バーチャルプリペイド「ゲオペイ(仮称)」を2020年秋に開始されることになった経緯はいかがでしょうか?
ゲオ:政府が主導するキャッシュレス決済拡大施策を受け、ゲオの会員にインハウスのキャッシュレス決済サービスを提供して会員の利便性向上とゲオグループ経済圏のハブ的決済機能としての寄与を目指そうとするものです。

「ゲオペイ(仮称)」のスキーム図

金融サービスの第一弾として提供
JCBのSmartCod加盟店やEC加盟店で利用可能

――バーチャルプリペイド、ブランドプリペイドに着目された理由をお聞かせください。
ゲオ:今後さらなる金融サービスの提供を検討しています。まず第一弾として、審査や信用情報登録などが不要で、親権者同意を伴う中学生以上の多くの人が利用しやすいスマホを介した定額限度額設定で、比較的安全なキャッシュレス商品という点がゲオ会員のニーズにマッチすると考えたためです。

――すでに発行されているルエカとゲオペイは、どうすみ分けされるのでしょうか?
ゲオ:ルエカは無記名式のプリペイドですが、ゲオペイは個人情報登録をすると会員間のバリュートランスファーもでき、JCBのSmartCod加盟店、JCBのEC加盟店でクレジットカードのように利用できる先が拡がるなど、利便性をさらに求めるお客様が使いやすい決済サービスと言えます。

ゲオアプリ利用者のスムーズな決済が可能に
「DNPキャッシュレス決済プラットフォーム」を使用

――ポイントや割引制度等はどのような形を想定されていますか?
ゲオ:基本のポイントサービス付きの商品となります。決済に応じて一定の割合のポイントもしくはバリュー還元を検討中です。その他ゲオ独自の特典などは現在検討中です。

――スマホなどを活用されたマーケティングへの活用の構想をお聞かせください。
ゲオ:ゲオアプリをすでに利用していただいている多くのお客様にとっては、スマホ上でバーコードを表示して決済するゲオペイはスムーズに決済できるサービスであり、スマホを使ったデジタルサービスのバリューチェーンとしてつながるサービスと考えています。

――各種キャッシュレス関連サービスを連動させて、カード発行会社や加盟店のキャッシュレス対応を支援するサービス基盤となる大日本印刷の「DNPキャッシュレス決済プラットフォーム」を使用されるメリットについて、ご説明ください。
ゲオ:すでに多くのバーコード決済サービスの構築実績があり、セキュリティ面なども含め信頼度が高い安定的なプラットフォームであり緻密な運用が求められる金融サービスを展開するには最適なシステムと評価しています。

「Smart Code」を活用した理由は?
100万単位のゲオ会員の利用を目指す

――JCBのQR・バーコード決済スキーム「Smart Code」を活用される背景、他のスキームに比べてのメリットについては、どのようにお考えでしょうか?
ゲオ:NFC(Near Field Communication)なども非常に利便性が高いサービスであると十分理解しておりますが、カードレスでゲオの会員のスマホ上にバーコード等を表示させ、国内外のECサイトでもクレジットカードと同様にカード番号を入力することで利用でき、使える場所(店舗)が多いSmartCode機能(希望者には板カードも発行)は、フィンテック(FinTech)を金融サービスの戦略の手段として活用したいゲオグループのサービス思想にマッチしていると考えています。

――今後、NFCや生体認証などの展開、買い取り等における送金分野への応用は視野に入れていますか? また、プリペイドの退蔵益の考えについてもご説明ください。
ゲオ:ゲオでいろいろと展開している買取サービスの代金をゲオペイへバリューとして送信するなどは店舗ニーズなどをふまえ、ゲオペイメントサービスとしては検討していくべき領域と認識しています。

また、カード有効期限は5年で設定しており法律にしたがって退蔵益についても適法に対応する予定です。

――利用者比率の目標についてはいかがでしょうか?
ゲオ:目標数値等は非公表ですが、まずはできる限り100万単位のゲオ会員の方にご利用いただけるよう目指してまいります。

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