2010年12月14日9:00
Visaヨーロッパは2010年代3四半期の実績を発表した。それによると、リセッションの影響はいまだに尾を引き、回復基調は弱い。
欧州消費者のVisaカード利用は、2009年第3四半期の2,020億ユーロからアップして2,420億ユーロになった。欧州での個人消費9ユーロのうち、1ユーロがVisaカードで決済されたことになる。
19.6%成長というのは、インフレ率やカード発行状況などを調整していない数字。実質成長は1.2%。
1件あたりの平均利用金額は年々下がり、2007年の第3四半期は54.8ユーロだったが、2009年には51ユーロとなり、今年は50.8ユーロになった。
単価が下がっているのは、消費者が小額決済にもカードを利用しているからだ。
欧州はギリシャやアイルランドの金融危機という問題を抱えている。それがカードトランザクションにも如実に反映される。
Visaヨーロッパのレポートは欧州で発行されているVisaカードの取扱件数2.27億件の分析に基づいたもの。これを読込めば、来年の欧州市場を予想することも可能だ。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。