2011年12月26日17:39
凸版印刷と、グループ企業のトッパンシステムソリューションズ(TSS)は共同で、ADK(Android Open Accessory Development Kit)を活用し、センサーやLEDパネル、イルミネーションなどの表示機器を無線で連動して制御できることにより、店舗全体の効果的なプロモーションが行うことができる次世代サイネージ・システムを開発したと発表した。
同システムではAndoroid端末をサイネージの表示装置とするとともに、ADKを活用して外部入出力機器のコントロールを可能とした。さらに、メッシュネットワーク構築が可能な無線通信規格ZigBee(ジグビー)を採用し、サイネージから離れた場所にある各種センサーなどの機器も無線操作が行えるという。
ADKの採用により、デバイスドライバー開発が不要となり、従来と比べ、半分以下の開発コストの削減および汎用化が実現できるという。また、ZigBeeの利用による低電力化により、低コストで外部入出力機器の運用が可能となる。また、1台のAndrod端末を親機として、インターネットと接続し、その他のAndroid端末や外部制御機器を子機とすることで、従来であれば複数台分の通信費が必要であったものが、1台分の通信費で対応でき、メッシュネットワークにより、電波の届きづらい地下の店舗へ表示機器を設置することもできるという。
具体的には、企業の販促映像および会員向け情報などのコンテンツをタブレット端末などのさまざまな通信型デジタルサイネージへ配信できる「TOPPANコンテンツ配信クラウド」から、インターネット接続したAndroid端末へプロモーションの動画コンテンツを配信する。店舗入口や売場、レジ前などの設置場所によって、動画コンテンツを切り分け、センサーと連動して人を検知して反応コンテンツを流すことも可能だ。また、LEDパネルが点灯している間だけ割引するといったタイムセールと連動するサイネージも行うことができる。
同システムは、凸版印刷とTSSが立ち上げた、技術開発組織「TSSラボ」が開発した。TSSラボは、スマートデバイスやクラウド、ソーシャルメディアなど最新技術を活用した、さまざまなソリューションの研究開発を行っており、Android端末のNFC対応システムの実現などをすでに行った。