2010年12月7日8:00
「SAPICA」を活用した「札幌地域ポイント」の実証実験を実施
ボランティア活動、エコ活動の参加に対してポイントを付与
札幌市では2010年12月1日から2011年2月28日まで、ICカード「SAPICA」を活用した「札幌地域ポイント」の実証実験を実施している。同ポイントは、市内で行われるさまざまなボランティア活動、エコ活動などへの参加に対してポイントが付与され、協賛施設や店舗の各種サービスと交換できるもの。ポイントの付与・交換はSAPICAを活用して実施する。
SAPICAを市民カードとして育てる
貯まったポイントは円山動物園のクーポンなどと交換
「SAPICAは札幌市営地下鉄で利用できる交通系ICカードですが、地域に根ざした市民カードとして普及させることで、市内での地域貢献活動などへの参加や人的交流のさらなる促進を図ります」(札幌市 市長政策室政策企画部企画課 浅村晋彦氏)
札幌地域ポイントの具体的な利用手順として、SAPICAホルダーはまず、パソコンまたは携帯電話から「札幌地域ポイント専用Webサイト」にアクセスし、会員登録を行う。ポイントの付与はSAPICAを持参して、コミュニティカフェ「KOGUMA」あるいはイベント会場に設置した端末にカードをかざすことで実施。ポイントは「環境プラザ施設見学」で1ポイント、「環境啓発イベント参加」「読書啓発イベント参加」「まちに関する図書の寄贈」「札幌オオドリ大学学習会参加」で2ポイント、「Greenbirdによるまちなかゴミ拾い参加」で3ポイントの付与を行う。
貯まったポイントは、KOGUMAカウンターでポイント券か限定グッズと交換できる。浅村氏は「札幌の都心を中心に人々が集い、街の賑わいをつくっていくことも考え、市の中心部にあるKOGUMAにポイント交換を限定しました」と説明する。ポイント券は円山動物園の入場料60円分のクーポンなど対象店舗・施設で利用可能だ。
「ポイント交換のグッズやクーポン、商品などは企業の協力により成り立っており、市では原資をまったく負担していません」(浅村氏)
利用者はポイントの交換状況・履歴などを札幌地域ポイント専用Webサイトにアクセスすることで確認することができるという。
500人の参加が目標
2011年以降は本格展開へ
なお、今回のポイントシステムに関してはアルファシステムのASPサービスを利用している。市ではどのカテゴリでポイントが付与されたかなどを検証し、来年以降のサービス展開に役立てていく方針だ。
「3カ月という短期間の実験ですが、市民の500人の方に利用していただければと考えています。市では1人が3~5ポイントを貯めると想定しており、2400~3000くらいのポイントが発行されると考えています」(浅村氏)
札幌市では今回の実証実験の課題などを整理し、2011年以降の本格展開につなげていく方針だ。