2020年11月16日9:42
TIプランニングは、2020年11月13日に無料フォーラム「ペイメントカード・セキュリティフォーラム2020」を開催した。同フォーラムは当初2020年3月に開催する予定だったが新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、時期を改めオンラインでの開催となった。同セミナーでは、対面・非対面の不正対策に関連した内容となり、10社・団体が講演・配信した。
まず、ビザ・ワールドワイド・ジャパン データ・ソリューションズ ディレクター 田中俊一氏がカードの対面取引ならびに非対面取引における不正動向に対する国際的な取り組みと今後の方向性について、国際ブランドの立場から紹介した。
続いて、NTTデータ先端とタレスDIS CPLジャパンのスポンサーセッションを実施。NTTデータ先端技術株式会社 セキュリティ事業本部 セキュリティコンサルティング事業部 コンサルティングサービス担当 チーフコンサルタント 佐藤 功視氏がPCI SSC の最新ソフトウェアセキュリティ基準のアップデート版について解説した。また、同部セキュリティオペレーション担当 主任エンジニア 千葉朝子氏がNTTデータ先端技術の「PCIトータルサービス」を紹介した。
次いでPCI関連の講演として、PCIセキュリティ・スタンダード・カウンシル アソシエイト・ダイレクター 日本 井原亮二氏がPCIDSSバージョン4.0(ドラフト)の概要と策定プロジェクトの最新状況、また策定作業への参加とバージョン4.0で求められる人材の育成などについて説明した。
昼休憩をはさみ、TIS プラットフォームビジネスユニット クラウド&セキュリティコンサルティング部 主査 森池聖哉氏が「金融システムのAWS活用。厳しいセキュリティ要件に対応するための注意と対策」と題したテーマで講演した。
次いで、Visaと同様に国際ブランドのMastercardのセッションを実施。Matsercard Director Cyber & Intelligence Solutions (C&I) Account Management 丸山秀幸氏が、最新の国際的な不正利用の動向、最新の国際的なセキュリティ対策の動向について解説した。
続いて、クレジットカード不正対策ソリューション「ASUKA」の紹介とチャージバック対策の本質について、アクル 代表取締役CEO 近藤修氏が事例やデモを交えて紹介した。
配信となったのが一般社団法人日本クレジット協会だ。「クレジットカード取引等におけるセキュリティ対策の現状と今後の取組について~実行計画後の取組(ポスト2020)~」について、実行計画策定後のクレジットカード取引にかかるセキュリティ対策の取組状況等と2020年4月以降におけるクレジット取引セキュリティ対策協議会の取り組みについての紹介動画となった。
次いで、マクニカネットワークス 第2営業統括部 第2部 第2課、課長代理 恒川雅俊氏と、GMOペイメントゲートウェイ イノベーション・パートナーズ本部 戦略事業統括部 イノベーション戦略部 プロダクトイノベーション課 松山佳子氏が「日本のクレジットカード、オンライン不正の実態と対策」と題して、大量の不正アカウント検出、多額のチャージバック被害を防いだ成功例について解説した。
最終講演では、楽天 コマースカンパニー カンパニー Co-CCO 秋元智広氏が、「OTAの安全な取引に向けた楽天トラベルの取り組み」について紹介した。
なお、今回のフォーラムは定員250名に設定したが、400名の申し込みが寄せられたため定員を拡張した。各社の講演内容については後日、ペイメントナビなどの採録記事で紹介する予定だ。