2021年3月18日8:10
利便性向上に加え、コロナ禍でスタッフとの接触を最小限に抑える
プリンスホテルでは、全国のホテル、スキー場、ゴルフ場でさまざまなキャッシュレス決済を導入している。同社のキャッシュレス導入について、説明してもらった。
利用できる決済手段を順次拡大
自動精算機でも利用可能
プリンスホテルでは、2008年4月に銀聯カード決済を導入。2013年11月に、交通系電子マネー、「iD」、「QUICPay」、「楽天 Edy」を導入した。2015年6月には、訪日外国人旅行者への対応強化を目的に「多通貨決済サービス(DCC:Dynamic Currency Conversion)」を導入している。これにより、カード利用時に自国通貨での金額も提示され、円建てと自国通貨のどちらかを選択することが可能だ。
2018年7月には、「Alipay」と、MastercardおよびVisaのタッチ決済を導入。同10月にはアメリカン・エキスプレスのタッチ決済も追加した。2019年2月には「WeChat Pay」および「台湾金融カード」決済を導入している。
2019年11月は「メルペイ」、2020年6月は「PayPay」、 2020年12月は「au PAY」、2021 年1月は「J-Coin Pay」、2021年2月に「楽天ペイ(アプリ決済)」を導入するなど、国内のモバイル決済導入を進めている。
フロントのクレジット決済端末は、すべての決済サービスが利用可能だ。ホテル自動精算機(設置ホテル:品川プリンスホテル、新横浜プリンスホテル、びわ湖大津プリンスホテル、東京ベイ潮見プリンスホテル、名古屋プリンスホテル スカイタワー)について各種クレジットカード、「PASMO」、「メルペイ」、「PayPay」、「au PAY」の利用が可能で、現在フロントのクレジット決済端末機と同様に導入したキャッシュレスすべてに対応できるよう開発を進めているという。また、ゴルフ場自動精算機はクレジットカードのみ利用可能だ。
近年はQR コード決済の導入を強化しているが、「QR コードを使用したモバイル決済サービスは多くの方が利用しており、今後も増えていくことが予想されます。当社施設をご利用になるお客様の利便性向上につながることから導入を進めています」としている。
With コロナ・Afterコロナ下における取り組みとして、「クレジットカードの利用であれば、お客様からカードをお預かりせず、お客様ご自身にカード挿入口にカードを挿入いただくなど、お客様とスタッフの接触をできる限り少なくしています」とした。
「ニューノーマル時代」を迎え、非接触で支払いができる電子決済サービスを利用する人は今後さらに増加していくと思われる。プリンスホテルでは、モバイル決済サービスをはじめキャッシュレス化に対する取り組みを今後も進めていくそうだ。
※カード決済&リテールサービスの強化書2021より