2021年4月2日10:00
キャッシュレス拡大に実効力を示した各種Payのキャンペーン合戦
次のステージを切り拓くのは決済プラス付加価値サービスの開発と健全なコスト負担構造
2018年に登場したPayPayが展開してきた大々的なキャッシュバック・キャンペーンをはじめ、総務省主導のマイナポイント事業などにより、キャッシュレス決済の利用者が拡大。さらにコロナ禍により、デジタルサービスの利用とそれにともなうオンライン決済が日常生活に浸透し、日本におけるキャッシュレス決済は質・量ともに急激な変化を遂げている。世界に後れをとっている日本のキャッシュレス化は、これからどのような道筋を描いて進んでいくのか。NTTデータ経営研究所 デジタル金融&ペイメントグループ アソシエイトパートナーの大河原久和氏に、キャッシュレス化の現状や注目すべき新しい動きなどについて聞いた。

記事のポイント!
①コード決済がキャッシュレス化をけん引した功績は大きい
②共通プラットフォーム活用のよりよいサービスに期待
③次のカギはBtoB、中央銀行デジタル通貨の実証実験開始
④短期ではタッチ決済の浸透に注目、バックヤードの動きも注視
2019年の日本のキャッシュレス決済比率は26.8%
日本の2019年のキャッシュレス決済比率は26.8%で、決済総額は80兆円超。そのうち73兆円をクレジットカードが占めているが、ここ数年顕著に伸びているのがQRコード決済だ。2018年の年間取扱金額は1,650億円規模だったが、同年10月にPayPayが登場し、大々的なキャッシュバック・キャンペーンを展開すると、2019年のキャッシュレス・消費者還元事業の追い風にも乗り、2020年1月~9月の取扱金額は2.8兆円、年間ベースでは4兆円に急拡大。これは2018年の実に20倍の数字である。
通信、銀行に加えハウス系のコード決済がけん引力に
NTTデータ経営研究所 デジタル金融&ペイメントグループ アソシエイトパートナーの大河原久和氏は、「キャンペーンによる認知拡大、新規利用者の取り込み、さらに継続利用にもつながり、利用者層も加盟店数も格段に広がりました。PayPayをはじめとするQRコード決済事業者がキャッシュレス化をけん引した功績は非常に大きかったと思います」と評価する。
この先、キャッシュレス化をリードしていくプレイヤーは誰なのか。ソフトバンク系列のPayPayのほかにも、NTTドコモ、au、楽天の通信やEC各社は数千万人規模のユーザーを基盤に決済事業の拡大を図る。銀行も自らの顧客に向けて、従来からのデビットカード、クレジットカードに加えて、デビット機能を搭載したアプリなどを提供。オールバンクのコード決済、BankPayもスタートしている。また、クラウドバンキングを展開する石川県の北國銀行、5月に本格始動を控えたふくおかフィナンシャルグループのデジタルバンク「みんなの銀行」など、地方銀行の動きも活発だ。これ以外の業種からも、例えばANA Pay、UNIQLO Payなど、ハウス系のキャッシュレス決済ツールが続々と登場してきており、今後の動向が注目される。
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