2021年5月18日16:04
NTTドコモは、従来より採用していたGiesecke+Devrient(G+D=本社ドイツ)のeSIM管理ソリューションをアップグレードし、最新版を採用した。
同ソリューションの特徴の1つは、地理的冗長構成であることだという。同ソリューションは、NTTドコモのバックエンド・システムに接続されており、eSIM市場におけるサービスの可用性を強化することが、NTTドコモが地理的冗長性を備えたソリューションにアップグレードした主な理由の1つだった。
G+Dは、複数のデータセンターで相互リンクされたeSIMサービスを提供することによって、地理的冗長性を確保する。重大な問題が発生した場合は、すべてのトランザクションが自動的に再配置され、サービスの安定稼働を実現するそうだ。
G+DのeSIM管理ソリューションは、GSMAで定義されているSIMデータのリモートプロビジョニング仕様に準拠し、eSIMの安全なライフサイクル管理をサポートする。具体的には、eSIM技術を搭載したモバイルデバイスのNTTドコモネットワーク回線開通などの重要なビジネスプロセスを安全かつシームレスに実行するそうだ。
eSIM技術は、モバイルデバイスにeSIMチップを組み込んだものだ。新たに契約する時に、物理的なSIMカードを注文してモバイルデバイスに挿入する必要がなくなる。eSIMでは、複数のプロファイルを1つのSIMにロードできるため、ユーザーは1つの電話番号をビジネス通話に、もう1つの電話番号をプライベート通話に使用できる。
eSIM管理ソリューションは、タブレットやスマートフォンなどの消費者向けモバイルデバイスのほか、企業のIoTデバイスのセキュアで効率的な導入とリモート管理にも利用されている。また、新しいシステムを即座に設定し、モバイルネットワーク経由でリモート接続できるため、IoT環境をシームレスに拡張できるとしている。
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ペイメントナビ編集部
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