2021年6月25日15:13
トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、肥後銀行のグループ会社である肥銀カードと共同で、熊本地域振興 IC カード「くまモンの IC カード」国内初のクラウド化を実現した。
「くまモンの IC カード」は熊本県内の公共交通機関(バス・電気鉄道・市電)と加盟店で相互利用ができるプリペイド式の IC カード型地域電子マネーだ。従来は、「くまモンの IC カード」の決済には専用端末が必要だったが、端末に装備されていた決済処理機能をクラウド化しセンター側に実装させたことで、クレジットや電子マネーなどと合わせて1台の端末で対応することが可能となった。レジ周りに複数の端末を設置する必要がなくなるほか、「くまもんの IC カード」と複数のキャッシュレス決済を一括で導入できるため、加盟店の導入やオペレーションに関する負荷を軽減することができる。
流動性の低さや発行母体の負担が大きいことを主な要因に、持続して運用することが難しいとされる地域通貨だが、コロナ禍においては、地域コミュニティの重要性や地域経済活性化の観点から再び注目度が高まっている。TMN では地域通貨普及への貢献に加え、クラウド化によって可能となったデータ利活用から混雑緩和や利便性向上など持続可能な地域経済に向けて地域課題解決に繋げていきたいとした。
なお、4月23日開業の商業施設「アミュプラザくまもと」で TMN のモバイル型決済端末「UT-P10」が採用され、国内で初めてクラウド型「くまモンの IC カード」の商用利用が開始された。熊本県の陸の玄関口として県内だけでなく県外からの訪問者も多く見込まれ、「くまモンの IC カード」の大幅な利用拡大が期待される。
「UT-P10」は、決済機能とプリンター機能を1台に搭載し、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済とレシート発行を1台の端末で対応可能だ。また、無線(LTE)対応のモバイル型で持ち運び可能だという。
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス