「カレーハウスCoCo壱番屋」でアプリから事前注文・決済が可能に 店内オーダーやテイクアウトに対応し、コロナ禍での接触機会削減へ

2022年4月12日8:00

壱番屋が運営する「カレーハウスCoCo壱番屋」(以下、ココイチ)では、2021年10月から、一部店舗にて先行導入をしていた「モバイルオーダー」を、全店舗に導入している。モバイルオーダーは、事前注文や店内注文、テイクアウトに対応しており、ココイチのサービスを便利に利用してもらう1つの選択肢として提供しているそうだ。

アプリ会員数は順調に増加
QRコードから店内注文も可能

“ココイチ”の愛称で知られる「カレーハウスCoCo壱番屋」(以下、ココイチ)は、2022年1月末現在、国内1,230、海外202の計1,432店舗を展開しており、カレー専門店として世界最大規模の店舗数を誇る。「カレーハウスCoCo壱番屋公式アプリ」は、ココイチでのメニュー情報の確認や店舗検索、テイクアウト注文・宅配注文が可能だ。また、スマートフォンの位置情報を利用して最寄りのココイチ店舗を探せる店舗検索機能を利用できる。さらに、普段から利用する店舗を登録できる「マイショップ機能」があり、登録店舗からは、限定のお得情報やクーポンが不定期に届く。アプリは店舗ごとにプッシュ配信できるため、店舗から好評だ。さらに、利用者はアプリ内から「Uber」や「出前館」といった宅配サービスを注文可能だ。

店内飲食、テイクアウト両方のオーダーと支払いができる

イベントやキャンペーンなどと連携した展開で会員数を伸ばしており、ダウンロード数は70万を突破。壱番屋 販売促進部 寺田洋介氏は「想定以上の伸びであると感じています。お客様の固定化もそうですが、新規のお客様にご来店いただく1つのツールになります」と成果を述べる。例えば、2021年11月15日~12月20日まで、「劇場版 ソードアート・オンライン‐ プログレッシブ‐ 星なき夜のアリア」と連携したスタンプ企画を実施。対象店舗の店内で会計時にココイチ公式アプリの「スタンプ押印画面」を提示すると、注文合計金額 1,000円(税込)ごとに「ココイチオリジナル クリアファイル」をその場で1枚プレゼントする取り組みを行った。寺田氏は「デジタルスタンプを使ったスキームを作っており、キャンペーンを盛り上げていただけるようなアプリにしています」と話す。

モバイルオーダー導入以前はテイクアウト注文、宅配注文サービスは「楽天ぐるなび」が提供している「カレーハウスCoCo壱番屋宅配注文」サービスと連携していたが、2020年9月から一部の直営店で店内飲食、テイクアウト両方のオーダーと支払いができる機能を追加し、2021年10月から全国のココイチでの利用が可能となった。寺田氏は「すでにテイクアウトの仕組みはありましたが、コロナ禍もあって、接触を減らす1つの取り組みとして店内でも使えても良いと思い、開発しました」と説明する。

モバイルオーダーでの店内飲食では、店内注文、事前注文に対応している。店内注文では、アプリの「オーダー」から店内オーダーを選択し、「即時注文する」を押して卓上のモバイルオーダー用QRコードを読み込んで、商品を選択し、注文可能だ。事前注文は、ココイチアプリの「マイショップ」から注文する店舗を選択し、店内オーダーを選択。事前に商品を選び、ココイチでは、席に着いたらアプリ内のQRコードを読み込んでカート内の商品を確認し、注文を行う。

一方、テイクアウトでは、「マイショップ」から、受け取り予定の店舗を選択し、「テイクアウトオーダー」を押す。受け取り日時と商品を指定して、指定の日時に受け取りが可能だ。

モバイルオーダーの決済はクレジットカード(Visa/Mastercard)で事前に行うこともできるが、店内でキャッシュレス決済や現金で支払うことも可能だ。なお、モバイルオーダーの決済手段追加は視野に入れているが、手数料などの契約条件なども含めて慎重に検討している。

キャッシュレス決済の利用は3割に
楽天ポイントの提示率も高まる

導入後は、店内やアプリなどでサービスを訴求しており、認知度を徐々に高めている状況だが、モバイルオーダーに慣れている都心の利用者の反応が良いという。寺田氏は「都心であれば店内で事前に注文も便利ですし、郊外であれば週末にお弁当が入ることもあります。土地、土地で使い方が変わってきます」と話す。今後もココイチのサービスを利用する1つの選択肢として、便利に利用してもらいたいとした。

なお、ココイチでは、クレジットカードに加え、楽天EdyやSuicaなどの交通系電子マネー、iD、QUICPayといった非接触決済、PayPayや楽天ペイ(アプリ決済)、d払いといったQRコード決済が利用可能だ。ココイチにおける宅配も含めたキャッシュレス決済の利用率は約3割。年々キャッシュレス決済の利用率は伸びており、特にQRコード決済の追加後は伸びが顕著にみられる。現在、店舗支払いの約4分の1がキャッシュレス決済だ。また、共通ポイントサービスとして「楽天ポイント」を付与しており、提示率は徐々に高まっているそうだ。

カード決済&リテールサービスの強化書2022より

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