群馬県高崎市、電子地域通貨「高崎通貨」を市内経済の活性化を図るツールに

2023年3月23 日8:30

「中小企業就職奨励金」「出産・子育て応援ギフト」で活用

群馬県高崎市は、市内限定で利用できる電子地域通貨「高崎通貨」の発行を開始し、市の事業である「中小企業就職奨励金」「出産・子育て応援ギフト」で活用している。みずほ銀行が提供する送金・決済アプリ「J-Coin Pay」の基盤を活用しており、市内経済の活性化を図るツールとして普及を目指す。

J-Coin Pay アプリにて「高崎市」着せ替え画面が利用できる。① J-Coin Payアプリのメニュー画面を開き、「着せ替え」をタップ、②コード入力欄に「takasaki」と入力し、OK をタップ、③注意喚起のポップアップを確認して、OK をタップ、④「高崎市」に着せ替え完了

J-Coin Payの基盤を活用
高崎市内のみで使える通貨に

高崎市では、高崎通貨の運用を2022年10月1日から開始した。第一弾となる中小企業就職奨励金事業では、1,000人の利用を見込み、1人10万円、計1億円の予算を確保した。高崎市内の中小企業に就職した29歳以下の若者へ半年を経過後、奨励金10万円を支給する中小企業就職奨励金の支給事業から活用を開始している。事業開始にあたり、高崎市内の事業者などから従業員に告知してもらっている。市外に住む人が高崎市に就業しているケースもあるため、周知の難しさもあるが、なるべく多くの人に奨励金を手にしてもらいたいとした。

2023年1月4日からは、2022年4月1日以降に妊娠した人、出産した人や出生した子供を養育している人などを対象とした出産・子育て応援ギフトを高崎通貨で給付している。対象者への給付額は出産応援ギフト5万円相当、子育て応援ギフト5万円相当を給付している。

高崎市では、市内限定で利用できる電子地域通貨を導入するため、「電子地域通貨システム導入等業務委託プロポーザル」を実施し、J-Coin Payを提供するみずほ銀行が発行を担うこととなった。高崎市 総務部情報政策課 深堀哲立氏は、「J-Coin Payは、すでに高崎市内に使える店舗が多かったのも魅力の1つでした」と選定の経緯を説明する。J-Coin Pay自体が特定の地域通貨で活用されるのは高崎市が初となった。

利用可能店舗は約2,500に拡大
高崎通貨の加盟店手数料は市が負担

高崎通貨は、J-Coin Payのボーナス機能を利用してポイントで交付される。高崎通貨の利用にはJ-Coin Payの会員登録及び口座登録のうえ、Webもしくは書類で交付の申請が必要だ。また、J-Coin Payアプリの利用者は、既存のアプリで高崎通貨が利用できる。J-Coin Payアプリでは、高崎通貨仕様の「高崎市」着せ替え画面も利用可能だ。

高崎通貨は高崎市内での利用に限定しており、市内で通貨を循環させることが可能だ。また、J-Coin Payと違い、
支給されたポイントを口座に戻すことはできない。高崎通貨の有効期限は、事業ごとに設けているが、短いもので交付から6カ月後の月末としている。これは市内経済の循環のため、早期に金額を消費してもらう目的もあるという。なお、金融機関の口座を登録しないで利用可能な「J-Coin Lite」での登録は対象外となっている。

2022年10月のサービス開始当初は1,500店舗で利用を開始したが、みずほ銀行に加え、群馬銀行、群馬県信用組合、ぐんまみらい信用組合、しののめ信用金庫、高崎信用金庫といったJ-Coin Payアクワイアラ(加盟店開拓企業)が展開した周知活動の効果もあり、現在は約2,500店舗まで拡大している。高崎市内でJ-Coin Payを導入している店舗では、POPやポスターなどでサービスが利用できることを告知している。利用者は、二次元コードが印字された店舗のPOPをスマートフォンで読み取ることで高崎通貨の支払いが可能だ。また、コンビニエンスストアや家電量販店などPOS対応している店舗でも利用できる。

市内の加盟店で高崎通貨による支払いが行われた場合、いったんJ-Coin Payの加盟店手数料が差し引かれるが、「高崎通貨の手数料は後日市が補填します。例えば、J-Coin Payの手数料を2%とした場合、1万円の売り上げで9,800円の金額が入金されますが、残りの200円は市が負担するイメージです」と深堀氏は説明する。

高崎通貨のメリットとして、例えば紙クーポンの場合は、利用後に現金に換える作業が発生するが、電子地域通貨では店舗の負担なく口座に入るため、事務作業が簡素化できるメリットもある。深堀氏は「システムについては店舗から好評を得ています」と述べる。

当面は紙クーポンと併用
高崎市経済が発展する起爆剤に

将来的には地域通貨として幅広いシーンで活用も期待されるが、当面は若い世代向けの事業から広げていきたいとしている。その理由として深堀氏は「電子化に不慣れな方もいらっしゃいますので、ポイントを交付する事業については使い分けをして、進めていく予定です。将来的に電子地域通貨の利用が幅広い世代で一般的になれば、波及させていきたい」とした。すでに紙クーポンは実績があり、好評を得ているため、市民のニーズに応じた活用を進めていく方針だ。

深堀氏は「高崎通貨を今後育てていけば、高崎市経済を発展する起爆剤になります」と意気込みを見せた。電子地域通貨の汎用的な活用についてはチャージコストの低減が1つの鍵になる。今回のJ-Coin Pay ではないが、一般的な地域通貨のATMによるチャージの場合、一定のチャージ手数料が必要となりランニングコストが課題となり、それを解決できれば活用の幅が広がるとみている。J-Coin Payでは、高崎通貨により高崎市独自の情報を流すことも可能であり、今後活用を検討していくそうだ。

「決済・金融・流通サービスの強化書2023」より

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