自動運転EVバス実証実験、デジタルスタンプラリーも(マクニカ/三重交通/三岐鉄道等)

2023年11月5日7:00

マクニカ、三重交通、三岐鉄道、芙蓉総合リース、芙蓉オートリース、日本信号、シー・ティー・ワイ(CTY)は、三重県四日市市にて中央通りにおける魅力的なまちなかの実現を目指して自動運転EVバスを活用した実証実験へ参加すると発表した。これは、四日市市、交通事業者、経済団体等の関係者で構成される「自動運転導入検討会議」および令和3年度に発足した「四日市スマートリージョン・コア 推進協議会」にてスマートシティ創出に向けた実証実験に協力するもので、今回で4回目となり、近鉄四日市駅とJR四日市駅間を含む中央通りにおいて、自動運転EVバスをはじめとするモビリティの活用や魅力的な目的地を可視化することを通じた賑わいの創出検証や自動運転社会実装に向けた課題を探る目的で実施している。

左から自動運転EVバス ARMA(アルマ)、車室内への半透過型ディスプレイの設置(マクニカ/三重交通/三岐鉄道等)

マクニカ、三重交通、三岐鉄道は同協議会への参加と、マクニカはモビリティワーキンググループの代表企業として自動運転を含む次世代モビリティの導入やMaaS事業創出に向けて実証実験を通して実現していくそうだ。

同実証実験では、2022年9月と同様の中央通りにて、ハンドル・アクセル・ブレーキのない自動運転EVバスであるGAUSSIN MACNICA MOBILITY社の「ARMA(アルマ)」を2台運行し、昨年同様日本信号からの技術協力を受けて「信号協調」を行い、信号交差点付近での自動走行技術検証を実施する。また、2台の車両内部には半透過型のディスプレイを設置し、プロモーション動画を配信することで移動価値の検証も行う。さらに、バス停付近ではAIが自動音声案内をしたり、乗車中の利用者の行動に合わせた音声案内を発信する検証を行うなど、より社会実装を意識した実証実験を行うそうだ。

また、安全に乗車してもらうために、市役所内に遠隔監視センターを設け、より実用的な形に近づけていき、将来の自動運転社会実装やMaaS事業創出を見据えた実証実験と検証を行う。その一環の新たな試みとして、期間限定でCTYから提供するローカル5Gを活用した遠隔監視を実施することで、車室内外の映像品質の効果検証も実施する。

マクニカは、これまでの自動運転移動サービスに係る実証実験運営等の実績を活かし、四日市中央通りを周遊する自動運転EVバスの運行と、自動運転走行に必要なデータ取得・セットアップ、技術的資料・取得データを提供し、効果検証を行う。また、車両の走行データをマクニカ製遠隔モビリティ管理システム「everfleet(エバーフリート)」に連携させることで、自動運転EVバスの走行情報をリアルタイムに離れた場所で確認することが可能だ。これにより、将来的に1人のドライバーで複数車両の管理が実現できるようになるなど、社会課題の働き手不足の解消を目指す。

芙蓉リースと芙蓉オートリースは、マクニカとの業務提携「自動運転実証実験支援サービスプログラム」により自動運転EVバスを提供し、三重交通と三岐鉄道は自動運転EVバスのオペレータを提供する。日本信号は、交通信号機から自動運転車へ信号情報を伝える「信号協調システム」を提供するという。

四日市市では、各種公共交通の一括予約・決済システムと駐車場予約などの機能を組み合わせた拡張型MaaSの構築を目指している。そして、今年度5月には国土交通省の「R5年度スマートシティ実装化支援事業」に採択され、実証事業の1つとして四日市版MaaSの構築を進めている。これに伴い、今年度は自動運転実証実験と同時に、デジタルスタンプラリーを活用したMaaS実証実験を実施。デジタルスタンプラリーでは、デジタルマップ上に自動運転バス・三重交通バスの走行位置やパーソナルモビリティの乗降場を重畳することでモビリティの利用を促し、中央通り周辺における来訪者の回遊性向上、賑わいの創出を検証するという。

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ペイメントナビ編集部

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