2024年3月4日16:42
衣料品SPAブランドを展開するアダストリアは2024年2月、東京23区では初となるOMOストア「.st(ドットエスティ)ストア」を浅草に開いた。同月には、日本人向けに中国衣料を中心に扱う初の越境ECファッションサイト「Wardro(ワードロ)」もオープン。ポイントやクーポンの提供をフックに、新規客の開拓や集客を狙う。
通販研究所 渡辺友絵
記事のポイント!
①グループで30を超えるブランドを手がける
②ドットエスティストアはOMO強化
③初の越境ECファッションサイトをオープン
④いたるところにあるポイント獲得機会
⑤新規若年層へのリーチに余念がない
⑥デジタルを通じた顧客接点やサービス拡大
■店舗とECサイトの相互送客で1,710万人超の会員を獲得
2023年に創業70周年を迎えたアダストリアはグループで30を超えるブランドを手がけ、国内外で約1,400店舗を展開。自社ECサイト「ドットエスティ」は、1,710万人超の会員を擁している。2024年2月期第3四半期の 国内EC売上高(9か月累計)は、前期比13.1 %増の509億円となる。
ECサイトと実店舗を連動させるドットエスティストアは2021年5月に千葉県に1号店をオープンし、その後全国10店舗へと拡大。Web経由で試着や商品取り寄せを予約し、実店舗で試して購入できるなどの機能を備えたOMO(Online to Offline)ストアとして、ECサイトとの相互送客を果たしてきた。23区内初出店となった浅草店はサンリオと初提携し、同社キャラクターとコラボした独自アイテムの販売や記念イベントなどを行う。
また、オープン記念として、ドットエスティ会員全員に開店日から5日間限定で来店ポイントを付与。1会員IDにつき1日1回、毎日500ポイントを提供することで、新規会員登録や商品購入へとつなげる考えだ。
ECサイトとの相互送客が功を奏し、ドットエスティストアではこれまで1店舗当たり年間3,000~5,000人の新規顧客を獲得してきた。来期(2025年2月期)には、ドットエスティストアをさらに10店舗増やしていく計画という。
■初の越境ECファッションサイトをオープン
2024年2月には日本人ユーザー向けに、中国・上海のファッションブランドを軸に手がける初の越境ECファッションサイト「Wardro(ワードロ)」をオープンした。成長戦略の1つに掲げている「顧客接点・サービスの拡大」に沿い、海外の最新ファッショントレンドも取り入れたいという顧客ニーズに対応する。
近年の中国ファッション市場では高品質で低価格なブランドが多く誕生しているものの、日本ではなかなか手に入りにくい。「ワードロ」ではモード・ストリート系のジャンルを中心に、トレンドを発信し続けている新進気鋭の中国・上海ファッションを展開。将来は中国だけでなく、世界のファッションを取り扱うことを視野に入れる。
「ワードロ」のグランドオープン記念キャンペーンとして、同年2月から3月までの期間限定で1,000円のクーポン券を提供。1人1回限り、購入手続き画面のクーポンコード欄にコードを入力して利用する。ドットエスティ会員であっても事前に「ワードロ」の新規会員登録が必要だが、登録だけでまず300ポイントが付与される。
代金の支払いはクレジットカード、Shop Pay、Apple Pay、Google Payとなる。代引きやコンビニ後払い、メルペイ、PayPay、d払いなどドットエスティの決済方法は利用できない。
■いたるところにあるポイント獲得機会
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