2025年3月24日8:21
マッシュアップ、パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)、成田国際空港(NAA)は、成田空港第1ターミナル出国手続き後エリアにて、2025年3月21日~30日の10日間、移動型無人販売サービス「PIMTO(ピムト)」による実証実験として、成田空港から出発するお客様にむけて、地域産品やサブカルチャーアイテム等日本の魅力を感じられる商品を販売すると発表した。

成田空港は海外102都市、国内18都市の120都市と結ばれ、アジアの拠点空港としての役割を担っており、2024年(年間)の国際線を利用した外国人旅客数は、開港以来最高2,179万人に達した。今後も増加が見込まれる外国人旅客に向けた新たなサービスとして、パナソニックHDが提供するロボットを活用した移動型無人販売サービスPIMTOを用いて、搭乗ゲート周辺をベースに場所を移動して商品を販売する実証実験を実施する。商品はマッシュアップ、パナソニックHD、NAAと共同でラインアップを構成し、地域産品に加え、日本らしさを感じられるサブカルチャーアイテムも販売する。これにより、訪日外国人をはじめとする利用者が成田空港から出発する直前に、思い出に残る購買体験や魅力的な商品を提供し、顧客満足度の向上を図るという。
PIMTOは、店舗の建築や設備の工事が不要で販売間口を増やすことができる、移動可能な無人販売ロボットだ。販売については、規定の箱に収まるさまざまなものを扱うことができ、クレジットカードやQRコード、交通系電子マネーに対応している。移動については、常時移動する必要がない販売での使い方であることから、自律走行やそのための事前準備等が不要と判断し、ロボットの本体やサービス運用のコスト優位性を考慮し、ロボットに接続された有線コントローラーや遠隔地からのリモート操縦で運用する。
同実証では、利用する搭乗ゲートの状況によって、人流が多くなる場所へと移動し、顧客利便性や販売量の向上を図る。有線コントローラーでの移動を基本とし、遠隔地からのリモート操縦のテストも実施するそうだ。
また、購入客や場所といった特性にあわせて、最適なロボット(売り場)を提案する。同実証では、インバウンド客のニーズ抽出などのマーケティング調査を行い、外国の人が商品を購入する際に体験価値が向上するよう、ゲームのような感覚で商品を選択できる操作ボタンや外観のデザイン、機体に11カ国語の言語で誘引メッセージを表示し、母国語で関心を引き付けるなどのクリエイティブが盛り込まれたロボットを採用しているという。
さらに、購入客や場所といった特性にあわせて、販売する商品を提案する。同実証では、マッシュアップ、パナソニックHD、NAA、gray parkの4社共同で出発便の搭乗ゲート付近での利用者に対してサービス満足度の向上を目的とし、「Wings&Wonders」をテーマに購入体験を設計した。これに基づき、成田空港オリジナルの商品や地域の名産品に加えて、立体的にかたどられたチョコレート、ソフトビニール製のフィギュアやカプセルトイなど幅広いジャンルで日本の魅力を詰め込んだサブカルチャーアイテムによる商品ラインアップを構成した。
さらに、障がいや心に不安を抱える人々が、無人販売などのサービス運営業務に参加しやすい環境づくりを目指す「働く視点でのユニバーサルデザイン」の実現を目的とし、福祉施設と連携することが可能だ。
同実証では、熊本県の就労移行支援事業所アス・トライにロボットのリモート操縦を、東京都新宿区の就労継続支援A型事業所 株式会社くじらに販売商品の梱包作業を委託している。また、販売商品においても一般財団法人沖縄県セルプセンターより沖縄県の福祉支援施設で制作された「沖縄のお土産セット」を販売するそうだ。
販売状況の確認や売り切れ通知、ロボットから登録音源の再生、遠隔操縦者への移動依頼などを、どこからでも簡便に実施できる運用支援アプリ「PIMTO UI」を提供する。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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