ANAマイレージクラブの利用は順調に推移(全日本空輸)

2011年8月8日8:42

ANAマイレージクラブの利用は順調に推移
初のプラチナカード「ANA JCBカードPREMIUM」を発行

全日本空輸株式会社(ANA)のANAマイレージクラブ(AMC)の会員数は2010年度末時点で、AMC会員が2,175万人、ANAカード会員が210万人となっている。2011年3月に発生した東日本大震災は、同社の航空事業にも大きな影響を及ぼしたが、AMCについては比較的順調に会員数は伸びているという。

全日本空輸

ANA国内線特典航空券の片道特典をスタート

フライトマイルのWEBでの事後登録も可能に

「今年度は東日本大震災の影響で、弊社の航空需要の回復はまだ順調とはいえませんが、ANAマイレージクラブ(AMC)会員の特典航空券のご利用は比較的堅調です。弊社は、お客様のお声をいただきながら、AMCプログラムの利便性向上に努めてきましたが、2011年4月からは、『ANA国内線特典航空券』が片道(1区間)からご利用いただけるようになりました」(ANA 営業推進本部 顧客マーケティング部 プログラムマネジメントチーム 主席部員 大野宗高氏)

ANA 営業推進本部 顧客マーケティング部 プログラムマネジメントチーム 主席部員 大野宗高氏

従来、ANA国内線特典航空券は2区間以上でなければ交換できなかったが、片道(1区間)から利用が可能になることで、より便利に、また少ないマイル(7,500マイル~)で特典航空券が交換できるようになった。

また、この4月から開始して、現在スターアライアンスを中心とする27社の提携航空会社について、搭乗後のフライトマイル登録を同社のWebサイトである「ANA SKY WEB」「ANA SKY MOBILE」で手続きができるようになっており、会員の利便性は大きく向上している。

そのほか、株式会社ビットワレットと提携したEdyチャージでのキャンペーンや提携先と連携したキャンペーンも随時行っている。

ANAカードは2010年度末時点での会員数210万人を達成

プラチナカードへの入会は計画を上回るペースで推移

一方、クレジットカード機能を付帯したANAカードについても、2010年度は前年を上回る新規入会者数を達成できたという。

「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」の一般カード(左)とゴールド・カード(右)

その要因としては、2010年4月にスタートした、家族で貯めたマイルを合算して特典航空券に交換できる『ANAカードファミリーマイル』が好評だったことや、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(AMEX)と提携した「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」「ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の会員獲得が順調に進んだことなどが挙げられる。AMEXとの提携カード会員は、航空利用の頻度が高く、決済金額も高い会員が多いという。

また、ゴールドカードよりも更に上質のサービスと高いステータスを求めるお客様のニーズに応えるため、「ANAカード」のラインアップに、最上位のステータスとなる「ANA JCBカードPREMIUM」「ANA JCBスーパーフライヤーズカード PREMIUM」を新たに追加し、2011年5月12日から募集を開始した。ANAカードにとって初めてのプラチナカードとなる同カードは、年会費73,500円(税込)となっている。

「ANA JCBカードPREMIUM」(上)「ANA JCBスーパーフライヤーズカード PREMIUM」(下)

同カードの会員は、JCBが提供するコンシェルジュによる24時間サポートや、ANAの国内線利用時に国内空港のANAラウンジを無料で利用できるなど、多くのサービスを受けられる。また入会時ならびに毎年のカード継続時に10,000マイル、ANA便搭乗ごとに50%のボーナスマイルを進呈する。さらに、ショッピングの利用で貯まるJCBの「Oki Dokiポイント」を通常の2倍、ANA航空券購入時のマイルも通常の2倍(100円につき2マイル)貯めることが可能だ。

ANA JCBカード会員へのインビテーション(招待)による先行募集ののち一般募集を開始しているが、ANA 営業推進本部 顧客マーケティング部 ロイヤリティ戦略チーム コーディネーター 伊藤菜月氏は、「初年度1万枚の発行を予定していますが、ゴールドカードからの切り替えも含め、計画を上回るペースでご入会いただいています」と成果を語る。

また、JCBとは、若年層の取り込みとして、29歳以下の社会人を対象とした「ANA JCBカード ZERO」の発行も2009年から開始。入会後5年間は年会費が無料で、発行から5年経過すると一般のANAカードに切り替わるカードだが、「今後も露出の機会を増やし、さらに多くのお客様にご入会いただきたいです」(伊藤氏)という。

ANAカード以外に、ヤマダ電機、ヤマダフィナンシャルと提携した「ヤマダLABI ANAマイレージクラブカード」、みずほ銀行と提携した「みずほマイレージクラブカード/ANA」も順調に会員が伸びており、「1枚のカードにいろいろな機能が搭載されているのは、お客様にとってメリットがありますので、今後もラインアップを増やしていきたいです」と伊藤氏は話す。

ソーシャルメディアと連携した「Social Sky Park」をオープン

AMC会員の質を高める魅力的なプログラムを提供へ

ANA 営業推進本部 顧客マーケティング部 ロイヤリティ戦略チーム コーディネーター 伊藤菜月氏

AMC会員に向けた新たな取り組みとして同社では、2011年6月から、ソーシャルメディアの「facebook」「twitter」と連携したプラットフォームである「Social Sky Park」を開始。さまざまなテーマに対して、AMC会員がSocial Sky Parkからfacebook、twitterでつぶやくと、その発信した内容がSocial Sky Parkに表示される。また、つぶやきに参加したAMC会員には、ANA SKY WEB・ANA SKY MOBILEからANA国内・国際航空券の支払いに利用できる電子クーポン「eクーポン」をプレゼントしている。サービス開始から間もないが、会員からの評判も良く、利用も順調であるという。

今後の取り組みとして、AMC会員については、これまでの傾向値からみると5%の伸びは期待できるというが、「今後も、入会していただいたお客様へのサービス品質をいかに高めていくかが重要」(大野氏)と同社では見ている。そのためには、よりマイルを貯めやすく利用しやすい環境を積極的に整え、飛行機の利用が多いお客様にも、少ないお客様にも魅力的なプログラムを提供できる仕組みを目指してきたいとしている。

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