CSA策定のスマートホーム規格「Matter」、NFCやUWB/BLE対応でウォレット活用のスマートキー規格「Aliro」がつくる未来とは?

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2026年3月26日9:00

Connectivity Standards Alliance(CSA)は、2026年3月にグローバルメンバーが一堂に会するアライアンス・メンバーミーティングを開催した。これにあわせ、2026年3月18日に「Matter in Motion〜スマートホームで繋がる未来を目撃しましょう〜」をテーマにメディアデーを開催した。スマートホームの規格として普及が進む「Matter(マター)」、NFC(Near Field Communication)、UWB(Ultra-Wide Band:超広帯域無線)とBLE(Bluetooth Low Energy)対応のスマートキー規格「Aliro(アリロ)」の概要とスマートホームのトレンドを紹介した。

Amazon、Apple、Googleなどが参加 895社以上のメンバー企業を有する

 CSAは、2022年にスマートホーム標準規格「Matter」を策定した。そのワーキンググループには、アライアンス発足時からのメンバーであるAmazon、Apple、Googleをはじめ、現在320社以上のグローバル企業が参画している。日本においてもパナソニックやソニーなど主要メーカーが参画している。2024年と2025年のCEATECにも出展し、国内でも規格について紹介している。

今回のメンバーミーティングには、25以上の国から、100社を超える企業、300名強が参加した。

CSA プレジデント& CEOのトービン・リチャードソン氏によると、日本企業はIoT分野においてリーダーシップを発揮してきたという。

CSA プレジデント&CEOのトービン・リチャードソン氏

CSAは、スマートホームの標準化団体であり、2002年からIoTの導入とイノベーションへのオープンな道をつくり、ユニバーサルでオープンな標準化を推進し、すべてのモノが安全に接続・連携できる世界の実現を目指してきた。世界中にメンバーコミュニティは広がっており、895社以上のメンバー企業を有し、54カ国で1万250名以上が参加している。そのうち、アジア太平洋地域からの参加は41.9%となる。

Matterは自由なスマートホーム体験を実現 Matter1.5ではカメラ対応

Matterは、スマートホームのオープンでグローバルな標準規格だ。デバイスのセットアップ用のBLEやデバイスの接続用の Wi-Fi、Thread、Ethernet などのテクノロジを使用する、新しいオープン・スマート・ホーム・プロトコルだとしている。Matter デバイスは既存のスマート ホームとシームレスに連携できる。現在は、最も期待されていた仕様の追加機能の1つであるカメラなどに対応したMatter 1.5が公開されている。

フォトセッション。左からアマゾン シニア・プリンシパル・ソフトウェア開発エンジニア クリス・デセンゾ 氏、アップル コネクティビティ スタンダーズ アライアンス理事 クリストファー・リー 氏、CSA プレジデント& CEOのトービン・リチャードソン氏、CSA 取締役会議長 ムサ・ウンメホパ 氏、グーグル Google Home プラットフォーム エンジニアリング担当 シニアディレクター マット・ヴァン・ダー・スタイ 氏

Matterは、異なるメーカーやプラットフォームをつなぎ、より簡易で自由なスマートホーム体験を実現するという。

これまでのIoT機器では、メーカーごとのアプリをダウンロードし、設定する必要があったが、MatterではQRコードなどを利用して初期設定が可能だ。また、11桁の番号を入力して設定を行うこともできる。

QRコードを読むだけで接続が完了する様子

異なるアプリから複数のデバイスを操作 自分だけのスマートホームを構築

また、iOS、Android、Amazon AlexaやGoogle Homeなど、異なるアプリから複数のデバイスを操作できる「マルチアドミン」という仕組みを備えている。例えば、1つの照明デバイスに対し、iPhone(Apple Home)、Android(Google Home)、スマートスピーカーから交互に操作を行い、すべてのUIに反映されるそうだ。

一つの照明デバイスに対し、iPhone(Apple Home)、Android(Google Home)、スマートスピーカーから交互に操作を行い、すべてのUIに反映される様子を実演

さらに、共通規格によって、同じブランドで揃えないと連携しないという制約がなくなるため、複数のブランドを自由に組み合わせて利用可能だ。例えば、リビングはA社、寝室はB社、センサーはC社と、最適な製品を組み合わせて自分だけのスマートホームを構築できる。

異なるメーカー(SwitchBot、Aqaraなど)の照明器具が混在する環境で、「おやすみ」の一声で全ての照明が一斉に消灯するシーンを実演

CSA 日本支部代表の新貝文将氏によると、スマートホームで先行するアメリカは、2014年から2024年までの10年でスマートホーム普及率が5倍となった。2025年は49%の普及となっているそうだ。現在の日本の普及率を推測すると、10~15%にとどまる。

日本支部代表の新貝文将氏

これまでの「スマートホーム1.0」の課題として、「つなげたくても、つながらない」「初期設定や使い方がわかりにくい」「詳しい人しか使いこなせない」「セキュリティやプライバシーが不安」といった点があった。Matterは、これらの課題を解決するとともに、パーソナライズできる点が特徴となり、「スマートホーム2.0」を形作ってく注目のテクノロジーだとした。

当日はパネルトークセッションも実施。X-HEMISTRY株式会社 / Connectivity 代表取締役でCSA日本支部代表の新貝文将氏、パナソニック エレクトリックワークス社 上席主幹/ECHONETコンソーシアム代表理事 平松 勝彦氏、三菱地所 住宅業務企画部 新事業ユニット 統括 橘 嘉宏氏、エディオン 執行役員 営業本部 商品統括部 副統括部長 安倍 寛氏、美和ロック 取締役 商品開発本部長 木下琢生氏、テック系YouTuber マメ氏

現在、Matterは、北米・欧州を中心とした海外市場において実製品への実装と商用展開が急速に進んでおり、事実上のデファクトスタンダードとして確立されつつあるそうだ。生成AI対応のスマートスピーカーが2026年は現実化しており、まさにAIホームプラットフォームを実現できるという。

スマートキーのグローバル共通規格「Aliro」 オフィスやホテルなども対応可能

また、Matterはスマートホームの規格だが、スマートキーのグローバル共通規格である「Aliro」は、スマートホームはもちろん、オフィスやホテルなどのカードリーダータイプやフラッパーゲートなどにも対応可能だ。

Google、Apple、Samsung 標準ウォレットアプリに鍵を統合

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