2026年7月15日8:00
「au PAY マーケット」は、「不正ゼロ」の安全・安心な売り場づくりを目指し、対策に力を入れる。クレジットカード不正利用対策として、全店舗・全取引で3DS 2.0による審査を実施し、チャージバックの発生を99.99%削減。AI型不正検知システムを導入し、日々チューニングを行うことによって精度を向上。さらにAIによるVOC分析を導入するなど、さまざまな施策によって成果を上げている。(決済不正対策のすべて2026)

3DS 2.0全件導入によって チャージバックを99.99%削減
auブランドを冠する総合ショッピングサイト「au PAY マーケット」では、「不正ゼロ」の安全・安心な売り場づくりを目指して、取り組みを強化している。そのひとつ、クレジットカード決済の不正利用対策としては、2022年10月より、全店舗・全取引を対象に3DS 2.0の審査を導入。その結果、チャージバック発生率が99.99%削減。ごく特殊なケースを除けばチャージバックはゼロという状態が、現在に至るまで維持されている。
3DS 2.0の全件導入を決定するにあたっては、やはり不安もあったとauコマース&ライフ 執行役員 CX推進本部 本部長 玉木伯岳氏は振り返る。「3DSが2.0にバージョンアップしてカゴ落ちのリスクが減ったとはいえ、ゼロというわけにはいかない。決済代行会社が提示するフリクションレス比率やチャレンジ認証率と、実際の数字にはギャップがあるのではないかと、社内でテストを実施したりもしました」(玉木氏)。
しかしふたを開けてみると、売上への影響はほぼなかった。ユーザーが3DSに慣れていて、チャレンジ認証時点での離脱はそう多くは発生していない。仮にクレジットカードの審査が通らなかった場合には、ユーザーはキャリア決済やコンビニ決済などほかの支払い手段を選択することもできる。
チャージバックがなくなったことで、その事後対応、すなわち店舗からの問い合わせやクレーム対応が不要になったことも大きい。総合的に見て、3DS 2.0全件導入には「カゴ落ちのマイナス分を差し引いても余りあるほど、大きなプラスの効果が出ている」(玉木氏)と同社は評価している。
幅広い領域でAIを活用 審査レベルの“高度化”を図る
併せて同社では、2020年からAI型の不正検知システムを導入して、クレジットカード以外の決済手段も対象に活用を行っている。長年かけて不正の情報を学習させてきたことで、検知の精度は高まっている。さらに専門スタッフがモニタリングを行い、状況を判断して日々、チューニングを切り替え、それでも判断が難しいものについては専門スタッフによるダブルチェックを行っている。
「クレジットカードの不正利用対策としては、AI型不正検知システムと3DS 2.0の2本立ててうまく回っていると考えており、今後もこの対策を継続していきます。その他の決済手段についても、導入済みの仕組みを活用して対応してまいります」(玉木氏)。
同社は決済以外の領域でも積極的にAI活用を進めている。2025年下半期(10-3月)の「安全・安心への取り組みレポート」によると、2025年上期には生成AIによるブランド模倣品の自動検知システムを導入。これをアップデートして、判定対象となるブランド数を導入時の約4倍に拡大。この結果、権利侵害に関する通報数がAI導入前比で47%減少したという。
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