ダイナースクラブの法人カード利用が顕著に増加 三井住友信託銀行との連携が好影響をもたらす

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2026年11月5日8:00(JST)

【日本】ダイナースクラブの法人カードが好調だ。大企業向けコーポレートカードシステム(CCS)はここ2年で3.5倍に伸長。パーチャシングシステム(CPS)の利用は2024年度比で約5倍の伸びを示している。三井住友信託銀行との連携などが功を奏しているようだ。同社に、加盟店開拓を含め、BtoB決済の現況について取材した。

三井住友トラストクラブ 営業本部 加盟店営業部 部長 増田尚己氏、イシュイング企画部提携・法人カード企画チーム長 松本徹氏、執行役員 営業本部長 浦郷恒氏、法人営業部 部長 竹内和彦氏

大企業向け法人カード利用はここ2年で3.5倍に。 Mastercardブランドカードも後押し

ダイナースクラブ(Diners Club)の法人向けカードが好調だ。中でも大企業向けのダイナースクラブ コーポレートカードシステム(CCS)の利用企業数は、2024年からの2年間で3.5倍に伸びている。

ダイナースクラブの法人向けカードは、前述の大企業向けのダイナースクラブ コーポレートカードシステム(CCS)(年会費は個別に相談の上、設定)のほか、中小企業向けのダイナースクラブ コーポレートカード(年会費は1枚につき税込み1万3,200円)、個人事業主向けのダイナースクラブ ビジネスカード(年会費は税込み3万3,000円、4枚まで無料で追加発行可)、ダイナースクラブ ビジネスプレミアムカード(コンシェルジュサービス利用可、年会費は税込み16万5,000円、4枚まで無料で追加発行可)などがあり、個人から大企業まで提案できるラインナップとなっている。例えば、「ダイナースクラブ ビジネスプレミアムカード」の発行枚数は毎年期待通りに伸びており、1会員当たりの利用金額も他の商品に比べて高いという。また、ANAやホテルニューオータニとの提携コーポレートカードもある。

中堅・大企業向けに提供されている法人決済用クレジットカード「ダイナースクラブ コーポレートカード」
「ダイナースクラブ ビジネスカード」は、法人代表者や個人事業主向けのステータス性が高いビジネス用クレジットカード

大企業向けにはプラスチックカードを発行しない経費精算用のシステムも用意している。購買経費の精算専用のダイナースクラブ コーポレートパーチャシングシステム(CPS)(年会費無料)、国際航空券精算用のダイナースクラブ コーポレートトラベルシステム(CTS)(年会費無料)だ。

コーポレートカードシステム(CCS)の伸びをけん引したのは、2024年から展開を開始したMastercardブランドのTRUST CLUB コーポレートカードの寄与が大きい。ダイナースクラブのブランドは付帯サービスが充実してプレミア感がある一方で、「決済の利便性を第一に求める会員にとっては使えるシーンが多いMastercardが支持される傾向にあります」(三井住友トラストクラブ 執行役員 営業本部長 浦郷恒氏)。同社はこの2ブランドの商品をニーズに沿って企業に提案し、幅広い要望に応える体制をとっている。

「ビジネス・アカウントカード」(経費決済専用カード)。ダイナースクラブの個人カードを親カードとして追加発行できる、事業経費決済専用のサブカード

また、新しい取り組みとして、印刷・広告・物流領域で中小企業との強固な取引基盤を保有するラクスル社と提携し、「ブランド価値を維持しながらマス市場へ裾野を広げる」(イシュイング企画部提携・法人カード企画チーム長 松本徹氏)べく、中小企業向けの法人クレジットカード「ラクスル ダイナース コーポレートカード」を提供する予定だ。

企業ニーズによってさまざまな活用方法が可能。 きめ細かな個別対応も実施

三井住友トラストクラブは、国内で唯一、国際ブランド、ダイナースクラブカードの発行を許されている企業だ。ダイナースクラブカードといえば個人向けでも富裕層をターゲットとし、他ブランドとは一線を画した特別感のあるサービスや、一人ひとりに寄り添ったおもてなしで独自のポジションを築いているが、法人向けにおいても然りである。営業本部 加盟店営業部 部長 増田尚己氏は「農業や酪農など仕入れの分野でのクレジットカード決済は広がりを見せています。中にはダイナースクラブしか使えない加盟店様もございます」と説明する。

まず、利用限度枠。一律の制限がなく、個別に設定されるのが特徴だ。限度枠は総じて大きい。「高額になりがちな仕入れ決済でも一般的なクレジットカードと比較すると限度額を気にせず決済できます」(増田氏)。さらに、仮にそれを超えた支払いをする必要が生じた場合、その都度、きめ細かな対応を講じて法人会員をバックアップする。

同社ではスタートアップから大企業まで、法人ニーズに対応できる商品・サービスを一通り取り揃えている。とはいえやはり現時点での主な顧客層は、中堅から大規模の企業である。三井住友トラストグループには、三井住友信託銀行があり、同社は同行の営業部隊と連携して、同行の優良顧客である中堅以上の規模の企業にアプローチをかけている。このときの決め手となるのは決して「カードの機能ではない」(浦郷氏)という。同氏は法人顧客を獲得する手法など手の内を明かさないが、おそらくは、これまで地道に培ってきたグループとしての信頼関係が物を言うということなのではないだろうか。

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