2012年3月22日9:00
フィンランドを本拠とする携帯電話メーカーのノキア(Nokia)は、モバイル決済に早くから着手し、注目を集めていた。
インドで展開するモバイル決済は、ノキアマネーと命名し、新興国にも展開する予定だった。しかし、ノキアマネーのサービスを終了すると発表した。
ノキアは2009年8月、友人やショップに携帯電話番号で送金できるサービスを提供すると発表。同年9月、ノキアワールド会議でサービスを公表した。インド市場にテスト導入したのは2010年に入ってから。全インドでノキアマネーが使えるようになったのは2011年12月だ。
それからわずか3カ月後、ノキアはノキアマネーを廃止し、コアビジネスの携帯端末事業と位置情報サービスに注力することになった。
ノキアマネーの利用者は世界中に約100万人いる。利用者への返金は3月15日から開始。取得した金融機関ライセンスは、取り消すことをインド中央銀行に申し出ている。今後3カ月から4カ月後には、サービスを終了する予定だ。
ノキアは将来性を縛るサービスや提携を見直し、携帯端末会社として、勝ち残り策を模索しようとしている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。