2012年8月27日9:00
米景気は回復しているのだろうか。米消費者のクレジットカード残高が伸びている。米個人信用情報センターのトランスユニオンの調査によると、2012年第2四半期のリボルビング残高は前年同期比6%伸びた。
6%の伸びは、雇用情勢と消費者意識の改善によるものだ。
第2四半期のリボルビングカード利用者の平均残高は4,971ドルである。約40万円というのは、ニューヨークで働く人の平均月収に相当する。年収の12分の1が無担保ローンだ。
2009年の第2四半期の平均残高は5,719ドルだった。それと比較すると、6%伸びたとはいえ、まだ2009年同期より13%も低い。
カード会社は第2四半期に新規カード発行枚数を前年同期比4%アップした。このうち26.1%がクレジットスコア700以下の顧客である。
プライム(高信用度顧客)のスコアは900から990。サブプライム(低信用度顧客)は501から640である。つまりサブプライムよりやや上の層からサブプライムが対象だ。
カード収益拡大のため、米銀は高リスク客へふたたび食指を伸ばそうとしている。恐る恐るではあるが。
※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。