2013年2月25日21:00
NTTドコモ、中国の通信事業者China Mobile Communications Corporation(チャイナモバイル)、および韓国の通信事業者KT Corporation(KT)の3社は、日中韓の3カ国間でのNFCサービスにおけるローミングを実現するために必要な、サービスや端末に関する諸条件について、共通仕様を策定したと発表した。同仕様については、サービス、端末それぞれ1冊ずつ白書の形でまとめ、スペイン・バルセロナで開催されるGSMA Mobile World Congressにて発表するという。
「Asia NFC Zone -NFC Service Roaming」と題されたサービスに関する白書は、NFCサービスのローミングを定義し、商用サービスに必要な要件を提示している。また、「Asia NFC Zone -NFC Handset Requirements」と題された端末に関する白書では、NFCサービスのローミングを実現するための技術的な要件について説明している。
同仕様は、GSMAやNFC Forumといった国際的な業界団体・標準化団体で策定された国際的なNFC標準に準拠して策定しており、アジア地域でNFCサービスのローミングを実現しようとしているキャリア、サービスプロバイダ、小売業者や、NFC対応端末の開発を行おうとしている端末ベンダーに必要な情報を提供するという。
3社は、2011年1月から日中韓協力委員会の場などで、NFCサービスのローミングに関して検討を進めており、2012年4月からは具体的な共通仕様の策定に注力してきた。今回発表した白書は、今後決済、クーポン、交通といったNFCサービスのローミングの導入の推進に役立つと3社では期待している。
3社は、今回発表した白書の内容を世界の業界団体・標準化団体にも紹介し、標準化活動を推進していくとともに、世界中のNFCサービスの相互利用が可能になるよう活動していくという。