ICカードを利用した共通ポイント「柏の葉ポイントプログラム」を開始

2013年9月5日8:00

ICカードを利用した共通ポイント「柏の葉ポイントプログラム」を開始
イベントやボランティア活動の参加でポイントを付与

千葉県の柏の葉キャンパス地域では、ICカードを活用した「柏の葉ポイントプログラム」を2013年4月1日から行っている。柏の葉ポイントプログラムは、街のために実施している地域活動や実証実験に参加することで貯まった地域ポイントを、さまざまな地域のプログラムや活動で使うことが可能だ。

地域活動に参加するきっかけづくりとしてカードを発行
貯まったポイントはさまざまな地域のプログラムや活動で使用可能

「柏の葉ポイントプログラム」は、一般社団法人柏の葉アーバンデザインセンター、一般財団法人柏市まちづくり公社、特定非営利活動法人NPO支援センターちば、特定非営利活動法人柏の葉キャンパスITコンソーシアム、柏の葉キャンパス駅前まちづくり協議会、三井不動産、三井不動産レジデンシャルの7社が運営している。

ICカードを利用した「柏の葉キャンパスカード」

柏市は、2011年12月に内閣府から「環境未来都市」に選定された。柏の葉キャンパス地域は、行政、民間企業、大学、NPO、市民といった公民官が連携しながら街づくりを進めている。新しい街であるため、コミュニティを作る目的があり、多様な街づくり活動への市民参加を促し、街全体を活性化させるため、独自の地域ポイント開始に至った。住民は、まちづくりにかかわるイベントやボランティア活動などに参加するとポイントを獲得可能だ。柏の葉アーバンデザインセンター ディレクター(エリアマネジメント)加藤薫氏は、「住民の方が地域活動に参加していただき、人や街とつながるきっかけづくりとして、ポイントサービスを行うことになりました」と説明する。

参加者にはICカードを利用した「柏の葉キャンパスカード」を発行。ポイントサービスは、環境未来都市の計画の中で、2012年度末までに実現可能なコミュニティプログラムを洗い出して考案。ポイントが貯まるプロジェクトは、「かしはなプロジェクト(草花手入)」「まちの定期清掃活動」「いろんな乗り物“街乗り!”シェアリング」「まちのクラブ活動(運営サポート)」「マチノ先生プロジェクト」「マルシェコロール(運営サポート)」「ピノキオプロジェクト(企画運営サポート)」「柏の葉コミュニティホウソウ局(K-stream)(運営サポート)」「草刈り体験イベント」となる。

一方、ポイントが利用できるプログラムは、「かしはなプロジェクト(有料ワークショップ参加費)」「柏の葉スマートサイクル」「こんぶくろ池自然博物公園(間伐材を使った竹とんぼ)」「柏の葉はちみつクラブ」「千葉大学柏の葉カレッジリンク・プログラム(養生訓カルタ)」「はっぱっぱ体操」「いろんな乗り物“街乗り!”シェアリング」「柏の葉セグウェイクラブ(ツアー参加費)」「プロジェクトハウス(利用料金)」「マルシェコロール(お買物券)」「市民向けイベント」「街の活動を支える寄付」などとなる。また、「スマートミュージアム」の入場券もポイントで交換できるようにする方針だ。

500ポイントをプレゼントする入会促進キャンペーンを実施
カードは「espot」やシェアリングサービスでも利用可能

タブレット端末を利用したポイント付与のイメージ

入会促進に向け、事務局では、500ポイントをプレゼントするキャンペーンを実施。カードは誰でも発行できるが、活動に参加しなければポイントを獲得できないため、柏の葉キャンパス住人への発行が多いそうだ。サービスの開始に向けては、柏の葉スマートサイクルと街乗りシェアリングのカードを持っている人に対しては、キャンパスカードへの切り替えを促した。

また、「UDCK」「ららぽーと柏の葉」の2カ所に「espot(エスポット)」と呼ばれる公衆電源ステーションを設置。カード利用者は、証盤(カードリーダ)へカードをかざし、認証確認されると1回30分間電力利用が可能だ。UDCKでは、ホットプレート・オーブントースター・電気ポット・わたあめ器なども貸し出しており、新しい電気の使い方を体験してもらっている。

ポイント情報はサーバで管理
会員目標は5年間で1,000人

柏の葉アーバンデザインセンター ディレクター(エリアマネジメント)加藤薫氏

事務局では、柏の葉キャンパスカードの情報はサーバで管理している。利用者は活動に参加した際に、タブレット端末にカードをかざすとポイントを貯めることが可能だ。なお、ポイント原資は三井不動産が当面は負担している。将来的には、貯まる、使えるプログラムで均衡するようにしていきたいそうだ。

今後は、新プログラムが増えた際のメール配信も検討している。また、デジタルサイネージとの連動も形にしていきたいそうだ。そのほか、「柏の葉で展開されている各プロジェクトが連携できればさらに便利になる」という意見もあるそうだ。今後は、ららぽーとなど、商業施設のポイントサービスとの連携なども検討していきたいという。

会員目標は5年間で1,000人。すでに3カ月で250人の会員を有しており、順調にいけば1年間で500人~1,000人を達成可能だ。まずは、数多くの人に地域でのイベントやボランティア活動に参加してもらうことで、ポイントプログラム自体を活性化させていきたいとしている。

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