2013年11月26日19:09
日立製作所は、このほどインドにおいて、金融機関向けにATMやPOSシステムを用いて決済サービスを提供する大手企業であるPrizm Payment Services Pvt Ltd.(プリズムペイメントサービス社)を買収することを決定し、Winvest Holdings(India)Private Limited(ウィンベストホールディングス)、Sequoia Capital(セコイアキャピタル)、Axis Bank(アクシスバンク)をはじめとするプリズムペイメントサービス社の全株主との間で、同社の発行済み全株式に関する株式譲渡契約を締結したと発表した。日立とプリズムペイメントサービス社は、今後、同契約に基づき、2014年2月中を目処とする買収完了に向けた手続きを進める。
日立は、インドをグローバル戦略上の重要地域と位置付け、インドにおける売上高を2015年度までに2011年度比約3倍の3,000億円へと拡大することを目指している。
日立は、2012年5月、マレーシア、シンガポールの大手銀行を中心にインターネット・モバイルバンキングシステム、融資管理システムなどで多くの実績を有するマレーシアの金融ITソリューション企業eBworxを買収し、日立eBworx社としてASEAN・中国における金融チャネルソリューション事業を拡大している。今回、ATMを含む、金融機関向けITサービス事業のグローバル展開を加速することなどを目的として、インドの金融機関向け決済サービス大手、プリズムペイメントサービス社を買収することを決定した。
日立は、今後、ウィンベストホールディングスをはじめとするプリズムペイメントサービス社の全株主と締結した株式譲渡契約に基づき、2014年2月中を目処とする買収完了に向けた手続きを進めていく。そして、プリズムペイメントサービス社が有する大手金融機関などの強固な顧客基盤のほか、金融機関向け決済システムや現金運用管理システムなどのノウハウを活用することで、インドを起点としたITサービス事業のグローバル展開を強化する方針だ。