2014年10月14日21:14
三井住友カードと日本総合研究所(日本総研)、NTTデータの3社は、ビッグデータ分析技術を用いたクレジットカード加盟店管理システムの業務活用を2014年10月より開始したと発表した。
昨今のカードビジネスを取り巻く環境においては、ECビジネスの爆発的な増加、スマートフォン決済を含む決済手段の多様化など、消費者のクレジットカード利用シーンが一層拡大している。これに伴い、消費者がより安心してクレジットカードを利用できる環境の整備が強く求められており、カード会社にとっては、多種多様な加盟店の管理を、合理化・効率化することが重要な課題となっている。
三井住友カードでは2013年10月より、加盟店管理業務の高度化への取り組みの一環として、NTTデータ提供のプロトタイプシステムを利用し、インターネット情報収集・ビッグデータ分析技術による管理業務の合理化・効率化の実証実験を進めてきた。今回、一定の導出効果を確認できたことから、2014年10月より三井住友カードの加盟店管理業務における活用開始に至ったという。
今回の取り組みでは、データベース化した特定のキーワードに基づき、インターネット上のさまざまな情報(ECサイトのページコンテンツ、Twitterやインターネット掲示板の評判等)を自動収集した上で相互に関連付けることにより、従来属人的に行っていた情報収集・判断を平準化するとともに、業務の効率化や人為的ミスの防止を図る。また、加盟店管理に必要な情報をモニター画面に一元的に表示するダッシュボード表示を採用することにより、オペレーターは網羅的な情報確認を容易に行えるようになるそうだ。
今後は、情報系システムとの連動(管理状況の情報系への蓄積、活用)や、インターネット上の情報を契機とする加盟店管理機能のレベルアップを計画している。
なお、同システムは、米マークロジック社のEnterprise NoSQL Database「MarkLogic Server」に対しNTTデータが開発したエンリッチ化技術を組み込んだ分析基盤を活用し、ソリューション化した。本格利用に際しては、その他システム等の連携部分を含め、日本総研のプロジェクトマネジメントの下でシステムの導入を行った。
加盟店のホームページに記載された公知の情報やSNSの口コミ等、加盟店管理業務に必要となる情報を抽出し、それらの抽出されたテキストに対し意味解釈の結果にタグを付けて「MarkLogic Server」に格納・分析を行うという。