2014年10月23日23:02
富士通は、スペインの大手銀行のCaixaBank(カイシャバンク)からATM約8,500台を受注したと発表した。富士通は今後10年間、従来よりATMを製造しているスペインのマラガ県でCaixaBank専用のATMを製造し、順次、CaixaBankのATMを更改していく。また、今回の契約には、ATMの運用管理と保守も含まれており、富士通はバルセロナのバンキング・テクノロジーの研究拠点から、ATM遠隔運用監視サービスも提供するという。
CaixaBank向けの新しいATMには最新技術が搭載されており、CaixaBankはその最新技術を利用した新しいサービスを提供予定だ。例えば、非接触型ICカードリーダーで、ATM利用者のスマートデバイスに登録したIDやパスワードなどを読み取ることで、ATMにパスワードを入力することなく、安全なATM利用が可能となる。また、紙幣自動認識機能により、銀行職員による紙幣の補給や回収の業務負荷も軽減できる。
さらに、キャラクターが手話を使って説明するヘルプツールや、高輝度スクリーン、大きな文字や画面ボタン、読み上げソフトウェア、キーボード・ナビゲーションなどの機能を装備している。CaixaBankは、これらの機能を利用し、欧州委員会によるAPSIS4allプロジェクトが推進する高齢者や身体障がい者、電子デバイスに不慣れな人たちにも使いやすいユーザーインターフェースを提供する予定となっている。