2014年12月10日8:30チケットストリートがStubHubと共同で海外チケットの国内販売を開始興行チケットの安心・安全な二次流通サービスの浸透を目指す
興行チケットの二次流通サービス「チケットストリート」を運営するチケットストリートは、2014年12月9日に記者会見を開催し、eBay(イーベイ)の子会社であるStubHub(スタブハブ)との業務提携のもと、共同で新たなグローバル二次流通サービス「チケットストリート・海外チケットPowered by StubHub!」を12月10日から開始すると発表した。
海外の5万以上のイベント、10万枚以上のチケットを購入できる
海外と同一価格で販売し、クレジットカードで決済可能
チケットストリートのミッションは「ライブ・エンターテインメントの感動をすべての人に。」となり、コンサート、スポーツイベント、演劇など、安心・安全に取引できる二次流通プラットフォームを展開している。
同社では、2014年の8月に、北米で圧倒的なシェアを持つ米eBayおよびStubHubと資本・業務提携を締結。日本における独占的な販売が可能となった。StubHubは、オンラインチケット総合でもticketmasterに次ぐシェアを誇るという。
今回開始する「チケットストリート・海外チケット Powered by StubHub!」は、チケットストリートのIDを利用して、北米や欧州地域の5万以上のイベント、10万枚以上のチケットを購入可能なサービスとなる。スポーツ、コンサート、劇場などメジャーなカテゴリ別に紹介して販売。会場の日本語検索対応により検索・閲覧がしやすくなるという(公演名は英語表記)。
価格は日本円で、StubHubが提供する値段と同様となり、PayPalレートで日本円価格は決定される。また、米国でも購入したチケットを紙で出力するE-チケットが普及しているため、即時ダウンロードが可能だ。さらに、購入したチケットは即座にチケットストリートのマイページからダウンロードできるという。座席の指定時には、3Dシートマップで、チケットの座席位置から会場の眺めを確認してから購入も行える。
なお、支払いについては、日本のチケットストリートとシームレスに統合するため、VisaとMasterCardのクレジットカードでの決済が可能となっている。
独自保証サービス「安心プラス」など安全性の確保に注力
今後はインバウンド対応など、クロスボーダーの取り組みを強化
2011年から同ビジネスに参入したチケットストリートだが、2014年8月までの取引総数は6万件以上となり、約800公演・1万3,000枚以上のチケットが常時出品されるなど、興行チケット二次流通の市場拡大を牽引している。今年2月には日本バスケットボールリーグ(NBL)と提携し、日本初の「主催者公認」によるチケット二次流通を実施。また、販売チャネルとして「ヤフオク」「楽オク」「モバオク」「Yahoo!ショッピング」と連携し、各サービスに出店している。
チケットストリート代表取締役会長 西山圭氏によると、興行チケットの50%は売れ残り、完売するプレミアチケットは約10%に過ぎないという。また、取引の4割は定価以下で、発券手数料、ファンクラブ会費などを考えると過半数は取得の価格以下で購入できるそうだ。
同社では、主催者や会場、プレイガイドなどとともにライブ・エンターテインメント業界の拡大に貢献することを目指している。例えば、①個人情報を相手に知らせず取引でき、公演の中止や延期の際もチケット代の返金を保証するサービスをチケットの購入代金の10%でのオプションとして提供する独自保証サービス「安心プラス」を提供しており、プロ野球の日本シリーズでは、第5戦までで優勝が決まったため、6戦以降の中止に伴い、約100名計290万円以上を返金している。
海外では興行チケットの二次流通が社会的に定着、米国における流通総額は年間6,000億円となっている。すでに海外の有名アーティストでは、ワン・ダイレクションやマドンナが公にするなど、「チケットの二次流通を公認する流れが強まっている」と西山氏は話す。今後は海外チケットの国内販売に加え、来日観光客の増加などを受け、インバウンド需要の取り込みを目指していきたいとしている。