ファミリーマートがPOSAカードのさらなる売上拡大に向け品揃えや販促を強化

2015年3月19日8:28

■ファミリーマート
POSAカードのさらなる売上拡大に向け品揃えや販促を強化
最大108アイテム陳列可能な什器を設置し、品揃えを拡充

POSレジでの支払いが確定した時点で対象カードが有効化されるPOSA(InComm’s Fast Card Point of Sales Activation)技術を利用した、プリペイド型のPOSAカード。店頭で気軽に手に取り購入できる、使い切り型のこの電子マネーの普及が進んでいる。ファミリーマートでも2012年10月から販売を開始しており、売上は順調に伸びているそうだ。

PIN販売に加えPOSA販売で消費者に訴求
四面回転式の新型什器も投入

ファミリーマートではもともと、店頭端末のFamiポートを使い、PINをバウチャーに印字する形で発行するプリペイドサービスを行っており、需要も未だ伸長傾向にはあった。しかしながら、スマートフォン浸透にともなうマーケットの変化や決済手段の多様化を受け、プリペイド商品の取扱い幅を広げ、新たなニーズを獲得するべくPOSAカードの導入に至った。

ファミリーマートのPOSAカード売場
ファミリーマートのPOSAカード売場

サービス開始当初は一部店舗をのぞき、専用売場は雑誌コーナーに設置。コンビニエンスストアのマグネット商材の1つである雑誌売場の前通路は、とりわけ通行量の多い導線だ。「需要の大きさは分かっておりましたので、ファミリーマートでも取扱いが始まったことをお客様に早期に認知していただくという観点からも、当初は雑誌売場の活用が最適と考えました」と、ファミリーマート 日用品・サービス部 エンタテイメント・雑誌グループ マネジャー 佐藤邦央氏は理由を語る。出版物など紙媒体の市場自体が縮小するなか、売場の効率性も重視したという。

POSAカードは店舗にとって、レジで支払いが確定する時点までは、金券としてのオペレーションコストが発生しないという利点がある。また、従来の金券のように流通段階におけるコストが大きくないことも魅力だという。

「iTunes Card」、「GREEプリペイドカード」、「Mobageモバコインカード」など15種からスタートし、好調を受けて徐々に券種を増やしてきた。さらに2014年6月には、より多くのカードを効率的に陳列できる四面回転式の什器を採用。それまでの約3倍となる108ものアイテムを並べることができ、すでにほぼ全店に導入されている。

「最大108アイテムを展開できる什器は、少なくともコンビニエンスストア業界においては現在ナンバーワンかと思います。今後も取扱いアイテムを増やし、他社様に勝る品揃えを実現することに注力したいと考えております」と佐藤氏は気を引き締める。アイテムの充実により、他店で取り込めていない需要を獲得することもできる。一方で、「iTunes Card」や「Google Playカード」といった売れ筋は、どの角度からでも目に入りやすいよう二面に配置をするなど、機会損失を防ぐ工夫も図っている。

Tポイント活用などで他社との差別化を図る
決済ビジネスとCVSプラットフォームの親和性にも期待

20~30代男性を中心とするヘビーユーザーのリピート率が高いといわれてきたPOSAカードだが、最近は女性層を含めた新規ユーザーの購入も目立つ。ファミリーマートでも、かねてから人気のゲーム関連やスマートフォン・タブレット関連はもとより、近ごろは「Amazonギフト券」や「楽天ポイントギフトカード」等のEC決済用カードの需要が高まっている。クレジットカードはセキュリティの不安や使いすぎへの懸念、代金引換は手数料がネックとなり、支払いにプリペイドカードを選ぶユーザーは少なくない。

ファミリーマート 日用品・サービス部 エンタテイメント・雑誌グループ マネジャー 佐藤 邦央氏
ファミリーマート 日用品・サービス部 エンタテイメント・雑誌グループ マネジャー 佐藤 邦央氏

今すぐ購入したいユーザーにとって、身近にあるコンビニエンスストアの最寄り性は強みだ。佐藤氏は「場所としての優位性があるからこそ、ファミリーマートを含むコンビニエンスストア各社で今このカードの売上が伸びているのだと思います」と現状を捉える。ファミリーマートでもこのカテゴリーは非常に高い成長を示しているという。

ファミリーマートならではの販促も強化している。POSAカードは金券のため通常の購入ではTポイント付与の対象外だが、たとえば一定額面以上の対象カード購入者に抽選でTポイントが当たるといった独自の販促企画は不定期で行っている。また、カードパートナーと組んでのプロモーション展開にも積極的だ。

今後は、購入金額をユーザーが決められるバリアブルカード、ギフトニーズの取り込みに向けた施策も強化していく方針だ。

収納代行や銀行ATMが定着した前例を挙げるまでもなく、生活者に身近なコンビニエンスストアというプラットフォームと、決済ビジネスとのマッチング度の高さを、POSAカードの普及が再認識させた。佐藤氏は「決済ビジネスの良い点は、お客様に一定頻度で継続的にご来店いただけることです。今までにない形でのビジネスのつながり、あるいは新しいサービスが出てくる余地はまだまだあると思います」と、この分野のさらなる伸びしろを感じている。

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