2010年8月17日 19:09
ジェーシービー(JCB)の海外業務を行う子会社であるジェーシービー・インターナショナル(JCBI)と、ベトナムの大手商業銀行であるベトナム農業農村開発銀行(アグリバンク)は、2009年7月に締結したJCBカード取り扱いに関するライセンス契約に基づき、8月17日から、同行のJCB加盟店の獲得および売上処理を含む加盟店業務を開始する。これにより、同国でJCBカードの加盟店業務を行う金融機関は、9社となる。
アグリバンクは、ベトナム最大の資産規模と、最大のATMネットワークおよび支店ネットワークを持つ大手商業銀行で、近年クレジットカード事業に力を入れており、市場で急速に存在感を高めている。今回の同行の加盟店業務開始により、12月末までにベトナムにおけるJCB加盟店が、約4,000店増の合計約1万6,000店と大幅に拡大する計画で、同国のクレジットカード加盟店の約8割をカバーし、JCBカードの利便性が大きく向上すると期待している。
JCBおよびJCBIは、近年、アジア地域でのカード事業の強化・拡大に、積極的に取り組んでいる。なかでもベトナムは、豊富な観光資源により安定的な渡航者の伸びが期待できるうえ、近年の急速な経済発展によりカード市場の成長が見込まれており、JCBにとって非常に重要な市場として、将来のJCBブランドカード発行を見据えたJCBカード加盟店網の強化を図っている。1991年のベトナム進出以来、JCBIは、ベトコン銀行やベトナム工商銀行といった大手銀行と提携を進めており、7月にも、大手商業銀行のエクシムバンク(Vietnam Export Import Commercial Joint Stock Bank)がJCBの加盟店業務を開始した。
今回の提携は、ベトナムでJCBカードのさらなる利便性向上を図りたいJCBと、アジアを中心に6,421万人のブランドカード会員を持つJCBとの提携により、加盟店事業の拡大を目指すアグリバンクの意向が一致し、実現した。