2015年10月28日8:20
国内3キャリアのスマホで現地でのかざす決済が可能に
韓国・eB Card Corporation(イービーカード)の「cashbee」は、流通店舗や交通で利用できる電子マネーとなっており、日本のNTT ドコモ、KDDI、ソフトバンクのスマートフォン利用者は、アプリを利用することで便利に利用可能だ。「cashbee」は、ロッテグループのデパート、コンビニエンスストア、ユニクロ、タクシー、地下鉄、バスなど、約4 万店舗で利用でき、利用者は約1万5,000人となっている。
携帯電話やスマートフォンで利用可能な「モバイルcashbee」は、韓国の大手キャリアのKT で2011 年にサービスを開始し、2012 年にSK Planet、2013 年にLG U+に対応。現在は、韓国3キャリアすべてで利用可能だ。
日本でもNTT ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3 キャリアと連携した「モバイルcashbee」が利用可能であり、約7,000件(2015年8月累積基準)のダウンロードがあるそうだ。金額のチャージは、VisaおよびMasterCardのクレジットカード、銀行振込・ATM 決済に対応している。
10,000ウォンから500,000ウォンまでの入金が可能で、チャージする際に日本円の目安も表示される。
韓国で「cashbee」が利用できる加盟店は、交通、流通、オンライン加盟店の大きく3 つに分けられる。そのうち日本の「モバイルcashbee」は交通と流通で利用可能だ。加盟店の店舗数は、セブン- イレブン、CU、GS25、ミニストップといった主要チェーンで利用できるコンビニエンスストアが最も多い。次いでロッテグループの加盟店となり、これが韓国の交通IC カード「T-Money」との差別化となっているそうだ。
現在、「cashbee」では、「T-Money」と相互利用が行われている。バス、地下鉄、タクシーについては、「T-Money」はソウルを中心にインフラを構築。「cashbee」については仁川(インチョン)、京畿道(キョンギド)等で強く、相互に利用可能なサービスを行っている(タクシーについて一部利用できない地域もある)。
今回の国内サービス提供に向けては、携帯キャリア、eB Card、SBI AXES と協力してシステムを構築。各社の役割として、まずキャリアはUSIMおよび「モバイルcashbee」のOTA(Over the Air)発行のためのTSM(Trusted Service Manage)構築と運営を行う。eB Card は、韓国国内での「cashbee」の加盟店開拓、精算業務、モバイルシステム及び運営とマーケティングを実施。SBI AXES は日本の「モバイルcashbee」の提携発行者であり、センターの運営、日本向けのカスタマーサポートやマーケティング活動を行っている。また、オンラインチャージの処理においては、決済処理事業者のゼウスが担っている。
現状の課題については、ファームウェアの問題による一部端末の交通対応不可なことであり、現在、日本キャリアと対応について協議している。また、ポイント移行など、日本現地のプリペイドカード運営会社との連携サービス拡大を予定している。