2016年1月29日18:44
ジェイティービー(JTB)、日本電信電話(NTT)、ジェーシービー(JCB)、一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)は、訪日外国人旅行者に対してスマートフォンアプリを活用したショッピング、 飲食情報、 優待サービスなどの情報提供とカード型商品券「JCBプレモカード」による消費促進策を通じて、 滞在中の移動情報と決済情報を解析し、マーケティングに利活用する実証実験を2016年2月1日から東京都・新宿エリア、北海道・札幌エリアで開始する。
今回の実証実験では、指定のスマートフォンアプリをダウンロードした利用者へ、言語別、 スポット別のショッピング、優待店、観光情報などさまざまな情報を配信するそうだ。
スマートフォンアプリのダウンロードを了承した人には、カード型商品券「JCBプレモカード」をプレゼント。 また、スマートフォンアプリと「JCBプレモカード」を連動させることで、利用者が入力した属性(国籍、年齢、性別など)情報やアプリのログ情報、 位置情報と「JCBプレモカード」の決済情報を統合・解析を行い、マーケティングに利活用した場合の有効性を検証する。スマートフォンアプリによる訪日外国人旅行者への情報提供については、分析技術を向上させることで、情報提供の最適化を図る。
東京都・新宿周辺では、2月1日~2月20日まで実験を行い、500名の利用を予定。実施会社は、JTB、JCB、JTB総合研究所、NTTアドで、利用ツールは「JCBプレモカード」および「Japan Travel Guide」となる。「Japan Travel Guide」は、JTBグループとNTTグループが訪日外国人向けに運用している観光アプリ。
同実験では、京王プラザホテル内に特設デスクを設置し、JTBグループとNTTグループによる観光情報アプリ「Japan Travel Guide」のダウンロードキャンペーンを行う。アプリをダウンロードした人に1,000円のバリューがついたカード型商品券「JCBプレモカード」をプレゼント。「JCBプレモカード」への追加チャージは、ローソンの店頭にて日本円でチャージ可能だ。 また、実験期間中に日本の伝統商品(モノ)や都内博物館・美術館パスチケット(コト)を、 期間を分けてプレゼントし、 訪日外国人旅行者の行動変容を検証する。
北海道・札幌周辺では、2月1日~2月29日まで実施し、3,000名の利用を予定。実施会社は、JSTOとJCBで、利用ツールは、「JCBプレモカード」と「Japan Shopping Navi」となる。
同実験では、台湾、タイ、中国などの旅行会社を通じて、実証実験期間に北海道新千歳空港を利用者に案内書面を渡して告知。空港デスクにてカード型商品券「JCBプレモカード」を手渡す。また、JSTOによる買い物情報アプリ「Japan Shopping Navi」から「JCBプレモカード」の有効化を行うと1,000円のバリューをプレゼント。「JCBプレモカード」への追加チャージは、 ローソンの店頭にて日本円でチャージ可能だ。
上記2エリアの実証実験において獲得したアプリ利用ログや移動情報とカード決済情報を統合し、JTB総合研究所を中心に解析を行い、NTTグループが技術的支援を行う。その解析により、回遊・購買行動の拡大や受入環境整備・観光まちづくりの高度化などを目的としたシミュレーションモデルの構築を目指す。
各社では、今回の実験を研究し、次年度以降、①地域の拡大を予定(1.札幌+北海道、2.東京+富士山、3.福岡+九州など)、②各地でのキラーコンテンツの開発、アプリ化支援、③分析頻度、精度の向上、④マーケットデータに基づく情報配信の高度化、⑤決済手法、 チャージ手法の多様化、利便性の向上、⑥情報連携手法の高度化――といった開発を予定する。