2016年2月3日9:00
米国では昨年10月のライアビリティシフトから、ICカードについての議論がいままで以上に高まっている。本人認証は署名かPIN入力かという議論である。
EMVではどちらも可としているが、セキュリティが高いのはPIN入力。しかし、利用者はサインの方が便利だという。
カードを磁気ストライプからICにかえることによって、偽造が難しくなる。ICカードを偽造したとしてもコストが高く、割に合わない。
リアル店舗では本人しか知りえないPINの方がセキュアだが、PINを読み取られたら効力が消える。それは署名と同じ。真似されてしまえば、店員は見抜けない。
オンラインショッピングでは、ICカードであってもカード番号を入力する必要がある。つまり磁気からICにかえても、オンラインではカード番号を取られてしまう。この時点で、署名かPINかという議論の意味がなくなる。
コンサルティング会社TMGによると、クライアントである米国のカード発行会社の93%が署名を推している。