2016年2月26日9:00
フィンテックのユニコーン(時価総額10億ドル以上)の一角が失墜した。英国で注目のフィンテックPowa Technologies(パワテクノロジーズ)が資金繰りで窮地に陥っている。従業員や仕入先への支払いができない状態になっているのだ。
2015年12月にドン・ワグナーCEOが従業員にあてたビデオレターで「従業員への支払いを失念または遅れていると」語った。フィナンシャルタイムズによると、仕入代金やオフィス代も支払われていないという。
パワはQRコードをベースにしたモバイル決済提供会社。アディダスやロレアル、ユニリーバなどのショップも参加していた。
これまで調達した資金はなんと1.75億ドル。時価総額は27億ドルでユニコーンクラブ入りしていた。しかし、その大半を浪費したようだ。ロンドンの金融街にあるオフィス家賃は年間360万ドル(約4億円)だ。
昨年12月には銀聯との提携を発表したばかり。しかし今、銀聯はApple Payを最優先に推進している。アプリダウンロード数は12月時点で数十万件だった。
フィンテックブームの終わりのはじまりが世界各地で起きている。