2016年7月19日9:00
欧州中央銀行(ECB)の調査によると、現金が小売決済の約65%を占めていることがわかった。
ユーロ通貨は2002年以降増え続けている。紙幣は2002年から14年間で133%増加。コインは200%以上増えている。2016年の紙幣流通枚数は182億枚だ。
それにつれ、現金コストも2002年から2012年の間に30%増加。2012年時点で650億ユーロのコストがかかっていることがわかった。
現金コストは小売決済の社会コストのうち約半分を占めるまでになっている。現金のコストは製造コスト、流通・管理コスト、セキュリティコスト、不正取引など地下経済にかかるコストに分類される。
ちなみに、1ユーロセントと2ユーロセントの製造コストは、額面の約4倍だ。
欧州決済協議会(EPC)は、現金の利用を減らし、電子決済の利用を推奨。単一ユーロ圏での効率的な決済で現金コストを削減するよう呼びかけている。