2016年8月12日11:54
大日本印刷(DNP)は、デジタルセキュリティベンダーのオランダのGemalto N.V.(ジェムアルト)と、IoT(Internet of Things)のセキュリティ分野で協業すると発表した。
両社は協業して、ICカード技術をIoT向けに活用したセキュアなIoTプラットフォームを開発する。具体的には、同プラットフォームでは、IoT用のデバイスとサーバー間の通信において、インターネットで標準的に利用されているプロトコルであるTLS(Transport Layer Security)を用いる。TLSの相互認証に用いる暗号鍵やデジタル証明書を、耐タンパ性の高いSAM(Secure Application Module)に格納することで、不正アクセスや改ざんを防止し、より安全にデバイスとサーバー間の相互認証を行うことが可能になる。また、暗号鍵やデジタル証明書、アプリケーション等をセキュアに配信するサービスも行う。同プラットフォームにより、IoT用のデバイスと通信のセキュリティを向上させ、より安心・安全なIoTのエコシステムを実現することが可能になるという。
両社は、国内外で同プラットフォームを用いた実証実験、標準化活動、および営業活動などを共同で推進していく。
DNPは今回のジェムアルトとの協業を通じて、高いセキュリティが要求される金融、通信、重要インフラ、製造、医療などの分野を中心に、両社で開発した製品やサービスを提供し、2020年度に約35億円の売上を見込んでいる。