2016年10月12日8:30
ポイントを地域に還元し、地元の活性化につながるサービスを目指す
中国地域や首都圏で電気の販売を行う中国電力では、2016年1月13日から、会員制のWEBサービス「ぐっとずっと。クラブ」を開始。毎月の検針結果のお知らせや契約手続きのWeb化等を行ってきた。「ぐっとずっと。クラブ」に入会し、対象となる料金メニューを登録すると、「エネルギアポイントサービス」の利用が可能となり、毎月の電気料金、ゲームなどのコンテンツ参加に応じてポイントを獲得できる。また、中国地域で事業を展開する企業やスポーツチームとの積極的な提携により、地域が活性化するポイントサービスを目指している。
会員制のWEBサービス「ぐっとずっと。クラブ」利用者が対象
地元の企業とダイレクトに連携する仕組を用意
「『エネルギアポイント』が地域に還流していくサービスを目指しました」(中国電力 販売推進部門 コンシューマ第一グループ副長 山田憲司氏)
会員制のWEBサービス「ぐっとずっと。クラブ」のポイントサービス利用者には、電気料金200円につき1ポイントが提供される。また、ポイントサイトへの初回ログイン、利用者情報の登録、アンケートへの回答、各種手続き、電化や省エネに関するクイズでもポイントを貯めることができる。
「地域にポイントを環流させるため、地元企業とダイレクトに提携する仕組を考えました。お客さまに商品交換を楽しんでいただきながら、地域経済の活性化につなげていきたい。ポイントとの交換をきっかけに、当社と提携先のリピーターになってもらえるような流れができると嬉しい」(山田氏)
貯まったポイントは、中国地域の特産品、スーパーなどで利用できる商品券・ポイントへの交換、公共性の高い団体への寄付、生活雑貨、抽選応募など、約300品目に使うことができる。
提携企業やスポーツチームの特典を見て好きなメニューを1つ選択
カープの勝利でポイントが貯まる、サンフレッチェの強化支援金としてポイントを寄付
また、「エネルギアポイント」で特徴的なのが、「コラボレーションメニュー」だ。利用者は、イズミ、エディオン、広島東洋カープ、山陰合同銀行、NTTドコモ、エネルギア・コミュニケーションズ、天満屋、フタバ図書、サンフレッチェ広島といった、中国地域で事業を展開する企業との提携メニューの中から、加入条件に応じて一つのメニューに加入できる。メニューの契約期間は1年間で、加入者限定の上乗せポイントや、抽選応募などの特典を受けることができる。たとえば、「ゆめタウンメニュー」(イズミ)では、毎月の電気料金に応じて貯まるポイントが1.5倍に。「天満屋メニュー」「フタバ図書メニュー」の場合は、ポイント交換時に50%のプレミアが上乗せ。
「提携先にとっては、サービスの拡充や新たなお客さまの獲得、当社にとっては、ポイントサービスの魅力度アップによるお客さま満足度の向上につながることから、Win-Winなサービスになっています」(山田氏)
「カープ応援メニュー」では、カープの公式戦勝利やリーグ優勝のほか、黒田博樹投手の200勝、新井貴浩選手の2,000本安打の記録達成時にも、抽選でボーナスポイントが獲得できる特典を用意するなど、楽しみながらポイントを増やすことができる仕組としている。貯まったポイントは、観戦チケットやグッズなどに交換可能だ。
また、中国電力では、「カープ応援メニュー」に加入の首都圏の利用者を中国電力スポンサード・ゲームに招待する「Carp×中国電力 首都圏カープ応援ツアー」を広島東洋カープと共同で実施するなど、中国地域以外のカープファンにも魅力を感じてもらえるように取り組んでいる。
「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島は魅力的な球場ですので、一度足を運んでいただければ、リピーターになってもらえること間違いなし、との思いもあります」(山田氏)
一方、2016年10月から開始する「サンフレッチェ広島サポートメニュー」は、貯まったポイントを、チームの強化を図るための支援金として寄付するもの。その代わりに、選手のサイン入りグッズを抽選でプレゼントするなど、サポーターの心に響く賞品を提供するという。
中国地域の企業との提携が拡がる
こうしたコンセプトが理解され、サービス開始後に新たな提携につながるケースも増えている。現在も複数の企業と提携の話を進めており、「地域のネットワークが確実に広がっている」と山田氏は手応えを感じている。
貯まったポイントの有効期限は3年間に設定しており、貯まったポイントを失効させることなく、タイムリーかつ積極的に使用していただきたいとしている。中国電力 販売推進部門 コンシューマ第一グループ 桶本直人氏は、「利用者の方からも、ポイント使用に関する問い合わせが増えています」とお客さまの関心の高さを感じている。
「エネルギアポイント」の認知度は日増しにアップ
初年度50万会員の達成を目指す
サービス開始から9カ月経過したが、認知度は日増しにアップしている。中国地域の世帯数は300万強だが、「エネルギアポイント」の会員数は9月に30万を突破した。まずは、初年度50万会員の達成を目指す。
山田氏は、「提携先の企業は、いずれもお客さまから支持されている企業であり、『エネルギアポイント』の認知度向上への後ろ盾をいただいています。実際に、メールやイベントなどでご協力いただくと、翌日の入会は確実に増えています。電力自由化は東名阪が中心で、地方での競争はそれほどではないと思われていますが、中国地域においても、競争が激化することは必至と考えています。今後も『エネルギアポイント』の魅力を高めることで、中国地域のお客さまには、引き続き当社を選んでいただけるよう、気を引き締めて取り組んでいきたい。また、より多くの首都圏のお客さまに当社を選んでいただけるよう、知恵を絞っていきたい」と意気込みを語った。