2017年3月23日20:03
JR西日本、阪神電気鉄道、阪急電鉄、京阪電気鉄道、近畿日本鉄道、南海電気鉄道、大阪市交通局、神戸市交通局、京都市交通局の鉄道9社局、関西経済連合会および関西国際観光推進本部は、関西への訪日外国人旅行者の受入環境整備の一環として、訪日外国人旅行者向け関西統一交通パス「KANSAI ONE PASS」のレギュラー販売を、2017年4月17日から開始すると発表した。
「KANSAI ONE PASS」は、2016年4月から試験販売を行ってきたチャージ式交通ICカードで、JR西日本の「ICOCA」をベースとし、「ICOCA」エリアや「PiTaPa」エリアなど、「ICOCA」利用可能エリアの鉄道・バスを1枚のカードで周遊でき、また関西国際空港内の約60店舗を含めた約200カ所のショッピング施設や観光スポットにおいて優待特典を受けることができる。2017年2月末までの販売数は5万枚を突破するなど好評であったため、今回、レギュラー販売に移行する。
レギュラー販売にあたって、価格を3,000円から2,000円に変更し、購入してもらいやすくした。
2017年度は9万枚の発行を予定。関西空港駅および京阪神の各社局主要駅を中心に19カ所で販売し、販売時には鉄道路線マップ付き利用ガイドを配付するとともに、専用のWEbサイトでは優待特典情報や関西の観光情報が照会できる。カードには引き続き、関西にゆかりのある手塚治虫氏のイラスト「鉄腕アトム」とともに、「はなやか関西」シンボルマークを掲載し、訪日外国人旅行者へのKANSAIブランドの浸透を図る。
なお、試験販売中の3,000円券は残券がある限り販売し、窓口からなくなり次第販売を終了するが、引き続き利用可能だ(優待も有効)。
鉄道9社局、関経連および関西国際観光推進本部では、近畿運輸局とも連携し、広域観光周遊ルート「美の伝説」への誘客促進など、関西のインバウンド環境整備に取り組むという。また、4月より関西国際観光推進本部を改組し発足する一般財団法人関西観光本部においても、「KANSAI ONE PASS」を主要プロジェクトの1つに位置づけ、利便性向上や観光情報の発信強化等に努めるそうだ。