2017年9月28日18:26
SBIホールディングスは、独自の決済用コインを利用してキャッシュレス化および決済コストの大幅低減を実現する新たな決済用プラットフォームの構築プロジェクトを開始したと発表した。
同社の決済用プラットフォーム「Sコインプラットフォーム」では、仮想通貨や前払式支払手段の電子マネーなど、さまざまな電子通貨を発行し決済に利用することが可能となっており、同社発行の「Sコイン」や地方自治体・事業会社・地域金融機関などが発行する独自のコイン(トークン・地域通貨)を用いて、スマートフォンを用いた簡易な決済手段を提供するという。
地方自治体や事業会社、地域金融機関は同プラットフォームを導入することで大きな初期投資を必要とせずさまざまな地域のニーズに合ったコインを発行することができるようになるほか、コイン同士の交換もできる予定としている。
同プラットフォームの基盤部分は、ブロックチェーン関連技術を提供するOrbと共同で開発していく予定。Orb社には同社子会社でベンチャーキャピタルファンドの運用・管理を行うSBIインベストメントが運営する「FinTechファンド」等を通じて出資を行っている。同プロジェクトにおいてはOrb社だけでなく、SBIグループのさまざまな出資先・提携先企業の技術基盤を最大限活用することで迅速な商用利用化を目指す。
当初は、今年度中にSBIグループ内での「Sコイン」の利用を開始するとともに、「Sコイン」を利用できる店舗の開拓および同プラットフォームを導入する地方公共団体や事業会社、地域金融機関のネットワーク拡大を図っていく。また、同プラットフォームは商用利用の目途がつき次第、オープンプラットフォームとして公開を予定。同プラットフォームを利用することで地方自治体や事業会社、地域金融機関は独自の地域通貨等を安価かつ簡単に発行することが可能になるとしている。