2017年11月8日11:00
ラクーンは、同社が提供する後払い決済のサービス「Paid(ペイド)」において、ディープラーニング(深層学習)を活用した自社開発AI(人工知能)による与信審査を、年明けを目途に開始すると発表した。
Paidは、企業間取引における与信管理から代金回収業務まですべて代行し、未入金が発生した際もPaidが100%代金を支払うBtoB後払い決済サービスとなる。また、Paidに関する与信審査および売掛債権保証は、グループ会社のトラスト&グロースが行っている。
現在、Paidは導入企業の取引先が初回審査を通過すると、基本的に一律の利用限度額を付与している。今回、 与信審査にAIを導入することで取引先企業ごとの詳細な与信判定が瞬時に可能となり、各企業の信用度に応じて利用限度額を付与することが可能になる。
テスト段階では従来比3倍以上の与信枠が付与される企業も存在しており、AIによる最高1,000万円の初回付与も視野に入れ、さらなる与信判定精度向上に努めていきたいとしている。
今回「Paid」の与信審査に導入するAIには、これまでのサービス運営で培ってきた取引実績情報等をベースに、独自開発したシステムを用いている。運用開始後もデータが蓄積されてAIが学習することで、これまで発見できなかったリスク傾向を見つけ出すことができ、 判定精度は向上していくことが予想されるという。すでに社内システムとの連携調整を開始しており、与信システム運用環境への本格実装は年明けを計画している。