2018年5月30日9:00
FinTechブームを創出したレンディングクラブがまたまた不祥事を引き起こした。またまたというのは、今回がはじめてではないということ。
前回は債権内容を偽って投資家に販売したトラブル。今回は消費者に偽りのメッセージを発信したというスキャンダルである。
連邦取引委員会(FTC)は、レンディングクラブは消費者を不正行為や欺瞞的行為から守る連邦法に違反しているとして、訴えたのである。
レンディングクラブは利用者に対し、表に出ない手数料はない、と約束していたが、実際には一人当たり数百ドルから数千ドルの手数料をとっていた。
申込者に対し、投資家がついているから大丈夫とコミットしたにも関わらず、融資を実行しなかったケースもある。あるいは、二重に約定金額を徴求していた。
収益を上げるためにはなんでもする。たとえコンプライアンス違反でも。そんな体質がレンディングクラブにはある。FinTechの魁は、欺瞞と不正が産んだ徒花だったのか。