2019年5月27日18:00
小田急電鉄は、オープンな共通データ基盤「MaaS Japan」について、新たに九州旅客鉄道(JR九州)、遠州鉄道、日本航空、JapanTaxi、ディー・エヌ・エーと、データの連携およびサービスの検討を行うことに合意したと発表した。
小田急電鉄は、中期経営計画において、「次世代モビリティを活用したネットワークの構築」を掲げており、自動運転バスの実用化に向けた取り組みのほか、複数のモビリティや目的地での活動を、検索から予約・決済まで、1つのサービスのようにシームレスに利用者に提供するMaaS(Mobility as a Service)の実現に向けた取り組みを推進している。
「MaaS Japan」は、小田急電鉄がヴァル研究所の支援のもと開発しているMaaSの実現に必要なデータ基盤で、鉄道やバス、タクシーなどの交通データや各種フリーパス・商業施設での割引優待をはじめとした電子チケットの検索・予約・決済などの機能を提供するもの。同データ基盤はMaaSアプリへの提供を前提としたオープンな共通データ基盤として、小田急電鉄が開発するMaaSアプリに加え、他の交通事業者や自治体等が開発するMaaSアプリにも活用できるものとしている。
同合意に基づき、JR九州、遠州鉄道は、運行情報・施設情報、乗車券・特急券・企画乗車券等の一部情報を「MaaS Japan」に提供し、小田急電鉄が開発するMaaSアプリ上での情報表示、商品の予約受付・販売等を目指す。
日本航空は、運航情報を「MaaS Japan」に提供し、小田急電鉄が開発するMaaSアプリ上での検索結果の表示のほか、将来的には他の交通事業者・自治体等が開発するMaaSアプリでも同様に運航情報を表示できるよう検討する。
JapanTaxi、ディー・エヌ・エーは、両社が保有するタクシー配車システムと「MaaS Japan」を接続し、まずは小田急電鉄が開発する MaaSアプリ上でシームレスにタクシーの予約・配車・決済サービスができる環境の構築を目指し、将来的には他の交通事業者・自治体等が開発するMaaSアプリにおける同様のサービス展開を検討するそうだ。
今回の「MaaS Japan」の連携拡大により、九州の一部エリアや静岡県西部エリアでのMaaSアプリの実現や運航情報の確認やタクシーの予約・配車・決済が可能となる環境の構築を目指すという。