2019年7月10日8:30
Worldpay(ワールドペイ)は、世界でトップクラスの決済プロバイダーであり、年間400億以上の取引を処理している。また、世界146カ国、126通貨で300以上の支払い方法をサポートしている。2019年5月1日、2日にイギリス・ロンドンで開催された「RetailEXPO(リテールエクスポ)」において、同社の取り組みについて話を聞いた。
アジアの決済サービス提供に力を入れる
Worldpayは、Visa、Mastercard、American Express、JCB、銀聯などの国際ブランドはもちろん、ローカル決済を含め、世界のさまざまな通貨をサポートしている。テスコ(Tesco)など大手企業も同社の決済を利用している。
英国では、アジアの決済のサポートにも力を入れており、銀聯やWeChat Payと連携している。Worldpay シニア・アカウント・ディレクターのAndy Johnson氏は、「現在はAlipayに注力しており、大手スーパーマーケットやドラッグストアで日常的に使えるようにしていきたいです」と話す。すでに高級デパートでAlipayが使用できるが、これから利用できる箇所をさらに増やしていく方針だ。また、アントフィナンシャルも中国だけではなく、イギリスの人々をターゲットにすることを考えているといい、これからの大きな変化に備えて準備しているそうだ。
Worldpayはアクワイアラとして世界でも指折りの存在だが、アジアとオーストラリアの決済の提供に力を入れていきたいとしている。
「Pazien」で決済の利用やセキュリティの状況を可視化
また、Worldpayでは、プロセッサー、ゲートウェイ、注文管理のデータを自動的に収集し、その数値を分析する支払い分析プラットフォーム「Pazien」を提供している。すでにオンラインでは2年前から同プラットフォームを提供しているが、5月からオフラインの法人向けにサービスを提供している。
Pazienにより、売り上げの分析、ブランチの比較、フィッシングやチャージバックのデータなどを可視化することが可能だ。また、決済手段の分析もでき、どういう支払い手段でどの程度支払われたのかも把握できる。
Johnson氏は、「たとえば、グローバルカンパニーの場合、自分たちのいろいろな機能を閲覧できます。1つのポータルでいろいろな国が見れて、現金の流れも把握できます」とした。400近いペイメントシステム、セキュリティのデータを閲覧できる。同社によると、すべてを可視化できるソリューションを提供しているプロバイダーは他にはないとした。
※取材は2019年5月1日、2日にイギリス・ロンドンで開催された「RetailEXPO(リテールエクスポ)」において