2010年11月5日8:00
「注目のペイメントビジネス」~テーオーシー「コレットマーレ」(1)
PayPassを搭載した「Colette・Mareカード」を発行
低単価など幅広い決済に対応し、顧客の利便性向上を図る
テーオーシー(TOC)は9月18日から、横浜みなとみらい地区にある大型商業施設「コレットマーレ(Colette・Mare)」でMasterCardが世界で展開する非接触ICクレジット「PayPass」を搭載したオリエントコーポレーションとの提携カード「Colette・Mareカード」の募集を開始した。コレットマーレの施設内のほとんどにPayPassの読み取り端末を設置。低単価のクレジットカード決済にも対応することで顧客利便性の向上を狙う。
端末のインフラ投資を抑えることに成功
外国人観光客の利用も想定
コレットマーレは、地上19階建ての複合型施設「TOCみなとみらい」の地下1階から地上7階に位置し、総施設面積の約4割を占める大型商業施設。コンセプトは“横浜発ショッピング&リラックス”で、常に新しさ、驚きをもたらし、モノ・コトそしてヒトが触れ合い楽しむ施設を目指している。
Colette・Mareカードはオリエントコーポレーションとの提携カードで、年会費は初年度無料・次年度以降1,312円(税込)。カードショッピングの利用が年間1回以上の場合は、翌年度の年会費は無料となる。同カードにはMasterCardが世界で展開する非接触ICクレジット「PayPass」を搭載しており、1万円未満のクレジットカード決済は端末にかざすだけのサインレスで完了する。
「1,000円未満の低単価のクレジット決済にも対応することで、お客様の利便性向上につながります。弊社にとっても幅広い決済単価のデータを取得できるため、マーケティングに有効活用することが可能です」(TOCディレクション 営業部 主事 栗原崇司氏)
導入に向けては、国内で普及しているFeliCaチップが搭載されたカードや端末に比べ、投資コストを抑えることができる点も大きかったという。さらに、みなとみらいの地域は香港などから訪れる外国人観光客が他地域に比べ多いと言われている。すでに世界各地で7,800万枚以上のカードが発行されている国際標準のPayPassを採用することで「観光客のニーズに対応する」(栗原氏)目的もあったという。今後は、NFC(Near Field Communication)の決済アプリケーションにPayPassが採用されることで、NFC対応携帯電話への搭載も進むと考えられていることから、国内での普及にも弾みがつくと期待されている。