2019年12月5日8:20
Visaは、2019年12月3日、フィンテック企業によるVisaのプラスチックカードとデジタル発行を簡素化するため新たに複数のパートナーと提携したと発表した。新たに4社がVisa Fintech Fast Trackプログラムに新たに加わったことにより、Visaは新たな決済ソリューションを構築、検証、提供するフィンテック企業に対して市場投入までの時間を短縮できるよう支援する。
フィンテック企業は決済プロセッサと繋がり、アジア太平洋地域の12市場(オーストラリア、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、韓国、タイ、ベトナム)で新たなソリューションを迅速に展開することが可能となる。
今回のパートナーシップにより、フィンテック企業はこれらのパートナーの一社と協業することで、アジア太平洋地域の複数市場で新たな決済ソリューションを発行することができる。パートナー各社はVisaの認定する以下のデジタル機能を提供します。具体的には、モバイルウォレットに対してVisaカードのデジタル発行が可能だ。ユーザーはスマートフォン上のデジタルカードを利用して、世界の5,400万のVisa加盟店で支払いができる。また、決済セキュリティを強化するVisa Token Serviceにより、モバイルやECサイトで滞りのないセキュアな取引を実現する。さらに、旅行する機会の多い人に複数の通貨による国境を超えたシームレスな決済手段を提供する。そのほか、安全、便利でリアルタイムの送金が可能なVisa Directによる、他の金融口座へのプッシュペイメントを実現するそうだ。
Episode Six:Episode Sixは、金融・決済商品を企業や消費者に提供するグローバルな次世代金融技術基盤を提供している。同基盤をライセンス供与する企業は、製品カスタマイズやオンデマンド製品管理が可能となる。
また、Euronetの複数のサービスにまたがるオープンAPIとマイクロサービスに基づくデジタル統合決済クラウドシステムDigital Integrated Payments Cloud(DIPC)は、アジア太平洋全域の主要市場の4つのデータセンターを含む現地拠点で、エンドツーエンドの事業支援および技術運用支援を提供しており、フィンテック企業は中核事業に集中することが可能だという。
Global Processing Services(GPS)は、Revolutなどの主要ブランドと連携してきた実績があり、100以上のAPIやApex基盤によりソリューションを提供する決済テクノロジー「The Paytech Pioneer」として知られているそうだ。最新ハブ拠点をシンガポールに設立してアジア太平洋地域に参入する同社の技術は、フィンテック企業、デジタルバンク、eウォレットプロバイダーが国際的に差別化を図り成長できるよう継続的に支援している。
M2P Solutions(YAP)は、地域の複数の主要イシュアに基盤を提供しており、一連のRest APIによりVisaのクレジットからデビット、プリペイドまでを網羅するアジア初の基盤となる。100社以上のフィンテック企業がさまざまな製品やサービスを横断的に提供できるYAP基盤を活用している。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト