2019年12月25日8:40
イタリアの大手金融機関であるUniCreditのスタートアップとして誕生したBuddybankは、iPhoneのアプリで利用できるサービス「Buddybank」を提供している。Unicreditの銀行口座の開設に加えて、クレジットカード、ローン等を申請することも可能だ。店舗やオンラインでは、Apple Payによる支払いができる。
iOSのアプリを利用して口座の開設が可能に
「Buddybank」は、iOS 10以上を搭載したiPhoneを所有している人が利用できる。専用のアプリに必要事項を入力し、アカウントの開設が行える。登録の際の身分証明もすべてネットで完結する。利用者は無料でサービスを利用できる(年間178.8ユーロの「buddybank love」サービスもある)。また、銀行口座の開設に加えて、Mastercard World Eliteクレジットカードのクレジットカードの申請、ローンの申込も可能だ。ATMからの資金の引き出しはUniCreditは無料だが、他の銀行からは2ユーロが必要だ。
サービスの特徴として、Buddybankは、24時間年中無休の「conversational bank(会話型銀行)モデル」が挙げられる。利用者にはオペレーターが付き、チャットで24時間の相談ができるという。これにより、銀行業務をスムーズに行うことができるとしている。
「Apple Pay」を利用した支払いが可能
Buddybankデビットカードとクレジットカードは、Appleの決済サービス「Apple Pay」と互換性があり、店舗やオンラインでの支払いが可能だ。また、金額を指定して送金することもできるという。
利用の活性化に向けて、特定のサービスで支払いをするとポイントが貯まり、楽曲を1曲プレゼントするサービス等を行っている。また、アプリに登録した人には100ユーロの換金などを行うなど、利用拡大に力を入れている。
現在はiOSのみでのサービスとなるが、「Apple Payはセキュリティ面でも安全ですので、これを契機に他のサービスも広げていきたいです」とUnicredit S.P.A Lisa Finotello氏は話す。現在、登録者は3万8,000人(11月時点)。当面は50万人の利用者を目指すという。
※取材は2019年11月6~8日までイタリア・ミラノで開催された「Il Salone dei Pagamenti~payvolution~」にて