2020年3月24日8:00
キャンペーン展開により販売促進とキャッシュレス化推進を強化
宮城県内に21店舗のスーパーマーケットを展開するサンマリでは、2019年12月1日より、従来発行してきたポイントカードから楽天Edyを搭載した「Edy機能付きおさいふカード」への切り替えを開始した。新カードでは、全国70万カ所の楽天Edy加盟店の利用でもサンマリのポイントが貯められる。サンマリは2019年10月から開始されたキャッシュレス・消費者還元事業に中小・小規模事業者として参画。楽天Edyはすでに全店に導入済みで、決済額の5%のEdy還元を実施中だが、新カード発行を機にキャンペーンを展開するなどして、より一層利用促進に力を入れる。
楽天Edyの利用でポイントが貯まる
キャンペーン等で周知に努める
伏見屋ホールディングス傘下で、宮城県内で21店舗、秋田県で1店舗、計22店舗の地域密着型スーパーマーケットを展開するサンマリでは、従来から発行してきたポイントカードを、楽天Edyの決済機能を搭載した「Edy機能付きおさいふカード」に切り替えた。同社ではすでに全店で楽天Edyを導入済みだが、新カード発行を機にキャンペーンを展開するなどして、利用促進に力を入れる。
「Edy機能付きおさいふカード」では、200円(税込み)の支払いごとに自社ポイントの「おさいふポイント」を1ポイント付与。楽天Edyで決済した場合にはさらに1ポイントが加算され、2ポイントが付与される。サンマリは2019年10月から開始されたキャッシュレス・消費者還元事業に中小・小規模事業者として参画しているため、楽天Edyで買い物をした場合、これに加えて5%分のEdyが還元される。また、「Edy機能付きおさいふカード」は全国70万カ所の楽天Edy加盟店で利用することができ、200円(税込み)の支払いごとに「おさいふポイント」1ポイントが貯まる。
新カードの発行・切り替えはまず2019年12月1日より、スーパービッグ大河原店・おおくま店・相の原店の3店で開始。同日より発行を記念したキャンペーンも開始された。「初めてチャージキャンペーン」として、初めて「Edy機能付きおさいふカード」に3,000円以上チャージすると卵1パックをプレゼント。また、新規入会の場合、発行手数料300円(税込み)が無料になる「新規入会無料キャンペーン」も実施。「当初1週間は特別ブースを設け、サンマリの本部や楽天Edyからも応援要員を出して、新カードの周知に努めました」とサンマリ 管理本部 経理財務部 次長 宍戸智氏は説明する。
この先行3店は2019年4月にサンマリが他社から事業を譲受、新規開店した店舗で、旧店舗のころから突出してEdy利用率が高かった。宍戸氏は「お客様の認知は非常に早く、年齢層にかかわらず、スムーズにカードにチャージして会計する光景が見られました」と話す。
なお、2020年1月には、全店21店舗で「Edy機能付きおさいふカード」への切り替えが完了している。
増税後のキャッシュレス比率は30%超
レジ待ち解消にも効果
宮城県仙台市には東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地、楽天生命パーク宮城(宮城球場)がある。球場内は完全キャッシュレス化で、決済手段として楽天Edyが多く使われている。このようなこともあり、サンマリも比較的早くからEdyに着目。球場に近いスーパービッグ原町店などからクレジットカードに加えてEdyの導入を始め、キャッシュレス決済に対応できる環境を整えてきた。消費税増税後の2019年10月以降、同社のキャッシュレス決済比率は30%を超えている。
レジ待ちの列を解消するためにも、会計をスピーディに完了できるキャッシュレス決済の比率を高める意味は大きい。同社では今、改正割賦販売法が義務付けるクレジットカードIC化に対応するためレジ端末の入れ替えを進めている最中。現在のところ導入は未定だが、QRコード決済にも対応可能な機種を選定したという。
Edyのチャージは、各店に2台ずつ設置した小型チャージ機と、1台ずつ設置した高機能チャージ機で行うことができる。高機能チャージ機は、クーポンを発券したり、来店の都度くじを引くことができたりする販促機能を備えており、同社ではこれを活用して来店頻度のアップなどにつなげていきたい考えだ。
伏見屋ホールディングス傘下には同社のほかにも、千葉県で食品スーパーを展開するトップマートや、山形県でスーパーマーケットを展開する本間物産などの小売業者がある。「Edy機能付きおさいふカード」は将来、これらグループ会社共通の会員カードとして機能していく可能性もある。
カード決済&リテールサービスの強化書2020より