ブロックチェーン技術を利用した保険契約の自動化を検証(東京海上日動火災保険/ディーカレット)

2020年5月13日12:41

東京海上日動火災保険とディーカレットは、2020年3月より、保険料の領収や保険金支払いといった保険契約における業務プロセスを対象に、ブロックチェーン技術を利用した自動化に関する実証実験を実施した。東京海上日動は2018年1月にディーカレットに出資をしており、同実証実験は資本提携業務の一環となった。

スマートコントラクトによる検証事項の概要(東京海上日動火災保険/ディーカレット)

同実証実験では、ディーカレットが構築中である、「ブロックチェーン上でデジタル通貨を発行・管理するプラットフォーム」を活用し、保険料の領収や保険金支払いといった業務プロセスの自動化に関する技術検証を行った。具体的には、ブロックチェーン上に保険契約の情報などを事前に登録しておき、事故発生時に当該事故情報をブロックチェーンに読み込ませることで、保険金支払い条件に合致したか否かを自動的に判定し、保険金をデジタル通貨で即座に支払う仕組みの有効性について検証した。

また、東京海上日動と東京海上日動の若手有志団体であるTibに対して、ブロックチェーン上でトークンを発行し、トークンを保険料や保険金と見なすことで、スマートコントラクト(送金や決済といった取引に伴うさまざまな処理を自動化する仕組み)を用いた保険金請求支払業務の自動化に関する有効性を実証した。なお、今回発行したトークンは、デジタル通貨であり、同実証実験の関係者内でだけで使用し、円との交換は行わない。

今後、ディーカレットでは同プラットフォームの事業化を目指しており、既存の決済サービスへの価値移転や交換機能・サービスなど、デジタル通貨の利便性を高めるサービスの提供を増やしていく予定だ。

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