2020年5月28日11:13
企業版ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとコネクト」を運営するJTBは、新型コロナウイルスの影響で厳しい環境にある人々を救済する団体や医療機関を、自治体と企業が協働で支援するための橋渡しを行うプラットフォームサービスを2020年6月10日から提供開始する予定だと発表した。
企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)は、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに企業が寄附を行った場合に、寄附額の約6割を法人関係税から税額控除する仕組みだ。損金算入による軽減効果(寄附額の約3割)と合わせて、最大で寄附額の約9割が軽減され、実質的な企業の負担は約1割まで圧縮される。
JTBの「ふるさとコネクト」は、地方自治体の地方創生プロジェクトの情報を掲載し、寄附の申込から決済機能(クレジットカード/オンライン銀行振込)までを有するプラットフォームとなる。JTBは「ふるさとコネクト」の特設ページで、企業版ふるさと納税を活用した新型コロナウイルス感染症対応事業を計画している自治体を紹介し、企業に「企業版ふるさと納税制度を活用した寄附」や「企業の強みを活かした支援活動への参加」を促すという。
自治体は医療機関などに地元食材や医療物資などを提供する支援プロジェクト(企業版ふるさと納税適用型)を立ち上げ、「ふるさとコネクト」特設ページで寄附を希望する企業を募る。プロジェクトに賛同する企業は、資金性の支援(企業版ふるさと納税による寄附)に加えて、自社製品の寄附やボランティア参加などの支援も可能だ。プロジェクトは、賛同した企業からの企業版ふるさと納税制度を活用した寄附金によって運用される。自治体にとっては、地域で奮闘する医療従事者や貧困家庭、経営が逼迫する事業者らを支援するための新たな財源を確保できる。企業にとっては、同サイトへの支援メッセージ掲載を通じて、 SDGsや社会貢献活動を見える化できる。また、支援活動の過程で、支援先団体と企業、自治体との間に新たなつながりが生まれるとしている。
なお、JTBは日本各地の自治体や3万5,000社を超える顧客企業の課題解決と地方創生に貢献する地域交流事業に取り組んでいる。「ふるさとコネクト」における本サービス提供を通じて、自治体と企業の協働支援事業が拡がり、コロナ禍の影響で支援を必要としている人に、より柔軟かつ迅速に支援が行きわたるよう進めているそうだ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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