2020年6月4日8:00
共同印刷グループのTOMOWEL Payment Serviceは、国内・海外Mastercard加盟店で使える、プリペイド方式の法人向けキャッシュレス決済サービス「Bizプリカ」を提供している。同サービスの特徴や目指す世界について、説明してもらった。
三菱UFJニコスと連携してサービスを展開
法人の経費管理や業務を効率化、クレジットのような与信審査が不要に
――まずは、TOMOWEL Payment Service様が設立された理由、Bizプリカ発行の経緯、および三菱UFJニコスとの連携についてご説明ください。
TOMOWEL Payment Service:共同印刷には、従来よりカード(クレジットカードやキャッシュカード、交通系ICカードなど)の製造や発行業務を企業から受託する「モノづくり」のノウハウがありました。それを生かして「コト消費(=決済)」の分野に事業領域を広げようしたことがBizプリカの始まりです。
そこで、2019年1月、三菱UFJニコス様と、「法人向けプリペイドカード発行」などにおける業務提携を行いました。三菱UFJニコス様と共同印刷は、以前からカード製造や発行業務において協業関係にあり、この分野においても協業を行ったという訳です。三菱UFJニコス様には決済ノウハウを提供いただき、また、国際ブランドとの清算業務を委託しています。2019年11月には、決済事業を分社化して展開すべく、共同印刷の100%子会社として「TOMOWEL Payment Service株式会社」を設立しました。
――貴社サービスの特徴についてお聞かせください。
TOMOWEL Payment Service:Bizプリカは「法人向け」のプリペイドカードです。小口現金や仮払金、従業員の立替払いを削減することができ、経費管理や業務の効率化につながるサービスだと考えています。
「クレジットカード」のような与信審査が不要で、チャージ額=使用上限額のため使い込みのリスクもありません。「キャッシュレス」が叫ばれる中にあって、手軽に開始できることも特徴です。
3つのサービス優位点を強調
幅広い業種で100社以上が採用
――競合サービスに比べての優位点はいかがでしょうか?
TOMOWEL Payment Service:3つの優位点があると考えています。
1つめは、カード1枚月額100円(税別)で利用できる「サブスクリプション型」であることです。従業員へのチャージや利用履歴の抽出など、24時間・365日使用可能です(但し、システムメンテナンス時間等は除く)。
2つめは、従業員へチャージをしたり・戻したりは、1円単位で可能であり、リアルタイムでチャージを移動でき、急な出費にも対応可能です。
3つめは、経費精算ソフトや会計ソフトとの取引データの連携です。Bizプリカはあくまでも「決済」をデジタル化・データ化するものです。取引データを経費精算ソフトや会計ソフトと連携することで、本当の意味での業務効率化や生産性向上が見込めると考えています。
――現在まで引き合いのある企業についてお聞かせください。
TOMOWEL Payment Service:2019年11月末のサービス開始以降、2020年3月末時点で、幅広い業種の100社を超える企業に導入いただいています。なかでも、多店舗展開されている企業(飲食店やアパレル、給食事業を展開する企業など)からは、「店舗での小口現金や仮払金の削減につながる」点を評価、導入決定いただくケースが多いです。
――他企業との連携についてお聞かせください。
TOMOWEL Payment Service:2020年4月末時点で、コンカー様、ラクス様と提携済みです。また、マネーフォワード様※、OBC(オービックビジネスコンサルタント)様、パナソニックネットソリューションズ様、イージーソフト様との連携も進めております。
※5月22日にマネーフォワードと連携発表
「法人向けプリペイドカード」のマーケットは確実に存在
利用枚数の目標は?
――今後、EMVコンタクトレス対応の予定はございますか。また、昨今注目を集めている給与払いへの対応について、検討されていますか?
TOMOWEL Payment Service:いずれもお客さまの要望と世の中の動向を見極めた上で、慎重かつスピーディーに対応したいと考えています。
――現状のサービスの課題についてはいかがでしょうか?
TOMOWEL Payment Service:まだまだ「法人向けプリペイドカード」という分野への認知度が少ないように感じます。マーケット自体は確実に存在しますので、法人分野におけるキャッシュレスサービスの1つとして認知いただけるように努めてまいります。
――最後に、今後の目標についてお聞かせください。
TOMOWEL Payment Service:2~3年以内に、Bizプリカの利用枚数を数十万枚レベルに引き上げたいと考えています。