2020年6月4日7:00
セブン銀行と電通国際情報サービス(ISID)の合弁会社である株式会社ACSiON(アクシオン)は、静岡銀行とセキュリティ対策サービス提供で合意したと発表した。
金融機関における疑わしい取引の報告件数が年々増加傾向にあるなか、静岡銀行では、インターネット支店を中心とした非対面での口座開設および取引が増加しており、人的監査のみに依存しない高度な不正対策を実施すべきと判断し、同合意に至った。
インターネットでの取引を対象にアクシオンの不正検知プラットフォーム「Detecker(ディテッカー)」を採用することにより、業界を横断した過去の不正情報を参照し、より厳格な不正検知を実現するという。さらに、金融犯罪対策の知見を有したモニタリング支援により、これまで担当者の経験に頼っていた検知を仕組化することで、担当人員を増やすことなく、インターネット上の口座開設時の不審な取引について精度の高い検知が可能となる。今後は、インターネットバンキング取引全般における検知へ、対象の商品・サービスを拡大する予定だ。
なお、「ディテッカー」は、セブン銀行が培ってきた金融犯罪対策の緻密なノウハウを不正検知モデルとして搭載しており、企業のオンラインサービスに攻撃者がアクセスする時の一連の挙動から、通常の利用者とは異なる不自然な動きを AI を用いて検知することが可能だ。不正検知モデルで使われる項目はIPアドレスやブラウザ言語をはじめとしてWebアクセス情報や属性情報等多岐にわたり、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策
(AML/CFT)のガイドラインで求められている実効性の高いモニタリングを実現するそうだ。また不正検知時に、攻撃情報をプラットフォーム上で蓄積・共有することで、同一の攻撃者から全てのプラットフォーム利用企業を守る“面”での防御を可能とする。