2020年6月24日8:00
Black Card I が提供するラグジュアリーカード（Luxury Card）は、2008年に米国で創業、日本では2016年から発行している金属製クレジットカードだ。今回は同カードのサービスの特徴や今後の取り組みについて、説明してもらった。
Mastercard最上位クラスのクレジットカード
――まずは、ラグジュアリーカードの概要についてご説明ください。
Black Card I ：2008年に米国で創業、日本では2016年から発行の、Mastercard最上位クラスのクレジットカードとして日常から旅行シーンまで極上のパーソナルサービスを展開する金属製クレジットカードです。Gold Card、Black Card、Titanium Cardの3種類を発行し、最上位のGold Cardは24金コーティングが施されています。Mastercard最上位のブランドとしてサービスを展開、「World Elite Mastercard」日本初採用のクレジットカードです。 Luxury Card Conciergeが提供する24時間365日対応のコンシェルジュサービスは世界的にも驚異のリピート率を誇り、高い顧客満足度を得ているほかThe Ritz-Carlton (ザ・リッツ・カールトン)、Mandarin Oriental （マンダリンオリエンタル）、The Peninsula （ザ・ペニンシュラ）などの一流ホテルで平均総額500ドル相当の特典を受けられるLUXURY CARD Hotel & Travel、無制限・無料で世界中の空港ラウンジをご利用できるPriority Pass、 レストランご利用時のリムジン送迎サービス、映画館や全ての国立美術館におけるラグジュアリーカード会員限定の優待サービスをご提供しています。
2017年11月からは法人口座決済用カードも発行しており、企業代表者からスタートアップの事業主まで、従業員含め最大5名様までお申し込みいただけます。なお、法人口座決済用カードで各種納税でも、Suicaモバイルチャージでもショッピング同等のポイントが付与されます。まるで秘書のようにサポートしてくれるコンシェルジュ、接待にも使えるリムジン送迎サービス、ネットワーキングに活用できる会員限定イベントなど、ビジネスを支えるサービスを数多く提供しています。
| 3種類のカードの特徴 | ||
 ◆Titanium Card: 年会費 5.5万円（税込）ブラッシュド加工金属製カード 還元率最大2.2%のギフト券交換 還元率1%キャッシュバック コンシェルジュサービス（電話対応のみ） |
 ◆Black Card：年会費 11万円（税込）マットブラック金属製カード 還元率最大2.75%のギフト券交換 還元率1.25%キャッシュバック コンシェルジュサービス (電話＆メール対応) |
 ◆Gold Card:年会費 22万円（税込）24金仕上げ金属製カード 還元率最大3.3%のギフト券交換 還元率1.5%キャッシュバック コンシェルジュサービス(電話＆メール対応) |
付帯サービスはすべてご説明できませんが、それぞれ上位カードになればなるほど充実していきます。
――発行に向けて、新生銀行と連携されたメリットについてご説明ください（発行業務は新生銀行グループのアプラスが担う）。
Black Card I ：新生銀行の全国展開の店舗を通じ、認知を広げ、獲得のチャネルとできることです。銀行の中でも比較的伝統に取られない方針もラグジュアリーカードとマッチしています。
「他では出していないエクスクルーシブなサービス」を意識
――国内でのお取り組みの成果についてはいかがでしょうか？
Black Card I ：ラグジュアリーカードは単なる決済手段ではなく、皆さまに寄り添い人生をより豊かにするライフスタイルカードとしてありたいと考えております。常に「他では出していないエクスクルーシブなサービス」であることを心がけながら、ビジネスを行っています。サービスにおいても提携レストランの予約をすれば、片道送迎のリムジンがついてくるサービスや、ソーシャルアワー（＝一流ホテルをはじめとする都内数カ所で、毎月数回開催される会員限定ワインテースティングイベント＊現在コロナの影響で形態を変えてLounge Hourと称して毎日実施中）、国立美術館の無料鑑賞、映画の無料鑑賞など、他社では行っていないサービスを多く提供しており、お客様にも大変満足いただいております。また、獲得に関しても、今までは高額年会費のカードは、対面で販売することがセオリーのような部分がありましたが、ここでもチャレンジし、オンラインチャネルをメインチャネルに持ってきております。
結果、日本参入後右肩上がりでの成長をしており、会員数も創業１年目に比べ３倍にまで成長しております。
――カードを利用される方の特徴はございますか？
Black Card I ：会員の平均年収は約1,700万円、6割近くが経営者・会社役員・自営業です。東京の会員のうち3割が港区、世田谷区、渋谷区在住です。比較的に若い世代が多いです（2019年に入会した半数近くは1980年代以降生まれ）。
――金属を採用したカードの反応についてはいかがでしょうか？
Black Card I ：「ずっしりと重厚感がある」「店頭で出した時の音が癖になる」「店員さんなどに驚かれる」となります。
コンシェルジュのリピート率80％超
――コンシェルジェサービスも特徴となっていますね。
Black Card I ：弊社のコンシェルジュサービスは大変好評をいただいております。便利さはコンシェルジュのリピート率80％超という数字が物語っていますが、対応品質に自信があります。例えばレストラン予約の際に、一度リクエストを受けていれば、小さいお子様がいらっしゃる会員ならベビーカーがOKか、など都度ご依頼いただかなくともコンシェルジュから店舗へ確認したり景色のよい席を予約したり、言われたことだけではない対応を心がけています。また電話では自動音声応答のアナウンスは流れず直接コンシェルジュにつながるのが、他のプラチナ以上のカードに付帯するコンシェルジュサービスとの差別化ポイントの1つだと考えています。その他には、メールでの依頼ができる点や（Black, Goldのみ）、クレジットカードが使えない店舗や、カードとは全く関係ない案件でも垣根なく、24時間365日サポートしてくれる点が挙げられます。
――LUXURY CARD Hotel & Travelの反響と海外での利用状況をお聞かせください。
Black Card I ：プライベートでの海外旅行シーンだけでなく、ビジネスでの出張シーンなどにおける利用も多いです。3泊すると平均5万5,000円相当のベネフィットがついてくるのは喜ばれている優待です。
――会員限定サービスを実施されていますが、反響はございますか。
Black Card I ：ラグジュアリーカードでは、通年ご利用いただける優待とは別に、月6～7本ペースで追加される期間限定のシーズナル優待を提供しております。期間限定優待はラグジュアリーカード会員専用モバイルアプリのPush通知で告知することが多いのですが、非常に反響がよく、早いものは、数時間で完売してしまいます。
例えば、以前鮨さいとうプロデュースのつぼみの貸切ディナーの優待を出しましたが、告知後すぐ完売。
通年ご利用いただける優待に関しては、、通常限られたハイエンドレストランでしか味わうことのできないROCOCO Tokyo WHITEが直接購入可能かつ送料が無料になる優待では、ラグジュアリーカード会員からオーダーがない日はありません。
同様に通常新宿本店では数カ月待ちのKen’s Cafe Tokyoのガトーショコラがラグジュアリーカード会員であれば、当日でも購入できる優待も、ほぼ毎日ラグジュアリーカード会員からの購入があるとのこと。
高稼働率を誇る、女性へのアプローチも強化
――稼働率アップに向けてのお取組みはいかがでしょうか？
Black Card I ：もともと年会費が高額ため、カードの稼働率は高いです。そのロイヤリティの高い会員を飽きさせないように、常に新しい通年優待の開発や、期間&数量限定優待の開発に努めています。さらにラグジュアリーカードを気に入っていただいた会員様に長く会員でいてもらう施策として、ワンランク上のカードへお誘いする施策も行っています。そのレスポンスレートが3割以上あり、さらなるロイヤリティアップにつながっています。
――国内の展開の課題があればお聞かせください。
Black Card I ：現状、会員9割以上が男性で女性会員数はまだまだ少ないですが、数としては毎年継続して増加傾向にはあります。今後、女性へのアプローチも強化していくので、女性会員も取り込めるようになれば、単純にプラスになると考えています。
――社会貢献活動にも取り組まれていますね。
Black Card I ：新型コロナウイルス感染拡大により影響を受けた方々への支援として臨機応変に、以下のようなタイムリーな施策を実施しています。
•東京医師歯科医師協同組合へマスク1.6万枚を寄付
•割烹TAJIMAとタッグを組み、流通が滞った豊洲市場のフードロスをサポートすべく、高級魚介、野菜、果物が入ったスペシャルセット等の販売を支援。カード会員に限り、ラグジュアリーカード負担で何回でも送料は無料
•昼夜問わず献身されている医療従事者の方々を支援すべく、クレジットカードで貯めたポイントを使い日本財団に寄付ができる仕組みの提供
•学校休校や取引先の営業自粛により影響を受けた事業者をふるさと本舗と連携し支援するなど、多方面でサポート企画を進めている
クレジットカードの枠を超えて“極上のライフスタイルへのパスポート”へ
――法人口座決済用カードもございますが、現状についてご説明ください。
Black Card I ：会員数は順調に伸びており、多くの経営者に良さが伝ってきていると実感しています。ビジネスで使うだけあって、利用金額も個人に比べ高く、継続率も高いです。公共料金、税金のお支払いはポイント付与対象外または加算率が悪くなるカードも多い中、特に税金のカード払いでは、ラグジュアリーカードは他社と違い、ショッピングと同等のポイントを付与しているので、非常に会員様の満足度も高いです。年会費は会計上経費として計上可能です。
――最後に、今後の目標についてお聞かせください。
Black Card I ：決済手段としてのクレジットカードの枠を超えて“極上のライフスタイルへのパスポート”としてプライベート・ビジネス双方をラグジュアリーにサポートするのはもちろん、新型コロナウィルスの出現もあり、常にプライオリティの見直しを行い、臨機応変に優待開発をして参ります。今後も新規会員獲得と既存会員の満足度を最大化することが目標なのは変わりません。
